2014年7月12日
今年も暑い季節がやってまいりました!
台風が過ぎ去り猛暑日となりました先日、素敵なお客様をお迎えいたしました。
なんと、能登上布に染めた江戸小紋
「錆浅葱色、フランス縞文様」(大野信幸作)でございます。
昨年に次の夏のためにとご注文を頂きました。
ちょうど京の名工「大野信幸」氏の展示会の最中、大野先生の能登上布に染めた江戸小紋の作品をご覧になり、私のオリジナルカラーで好みの柄を染めて頂きたいのです^^とご注文くださいました。
(画像はクリックして頂くと拡大します)
能登上布はというとご存知の方も多い石川県指定無形文化財。蝉の羽と形容されるごとくシャリシャリひんやりとした独特の触感がたまらない上質な麻織りものです。現在では織元さんは一軒のみとなりましたが、その山崎工房で織り上げた白生地に江戸小紋の文様「フランス縞」をお染めしたものです。
一年の歳月をかけて、やっとお客様のS様にお袖を通して頂き、とっても良くお似合いで私も感無量でございます。猛暑日のお昼間でしたので、眩しい太陽の下、本当に涼しげで美しい着姿でした。
S様はとんでもなく冷え性なのに、なのになのに、夏の着物は苦手!しかもとってもスレンダーな方で、やわらかい着物ですと細すぎて貧弱に見えちゃう~という何とも羨ましいお悩みをお持ちです。なので、単衣や袷は紬などの織りの着物が殆ど、もし夏に着るなら・・・ということで、能登上布に江戸小紋が染められるなんて素敵過ぎる~!!とオーダー下さいました。
細い細いお体でも、ふんわりとした優しいボリュームでS様の体を包む能登上布!
適度なシワ感も上質な麻ならではです。
この日の帯は、シンプルな生成りの麻帯。そして、このところマイブームで楽しんで頂いているターコイズブルーの帯締めに光るのは、愛と癒しで人生をバラ色に包んでくれるという「インカローズ」とバロックパールの帯留めです。
S様は日頃はOLさんでもあり、そして一家の主婦でもあり、堅実に丁寧に毎日を楽しんでおられます^^
お着物を親しまれるようになったのは20代の頃から。
「よきもの」「ご自身にとって気持ちの良いもの」についての見る目を時間をかけて積み重ねていらっしゃっています。コツコツと素敵なお好みのマイコレクションが増えるお着物ライフ、心豊かでほのぼのとしてとても素敵です。
フランス縞のこの文様は、京都で江戸小紋を染める「大野信幸」さんの工房でお染めしています。
麻に染める染料と絹に染める染料は異なるため、大野工房にてのみ承ることのできるお誂えです。
もちろん、単衣や袷の江戸小紋にお染めしていますので、展示会のみならず、ご興味がありましたらぜひご相談くださいませ。
S様、暑い中お立ち寄りを下さり誠にありがとうございました。
夏はこれからでございます。
美術館めぐりやお友達とのお食事会、この夏はフランス縞の能登上布、どうぞ存分にお楽しみください。
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