2019年9月5日
秋が頬を撫ぜてくれたかな思ったら、また暑さがぶりかえしそうな夏の終わりでございます。皆さま、今年の夏はいかがお過ごしでしたでしょうか?
本日は、8月最後の真夏日にお出かけ下さいました、軽やかな装いをご紹介させて頂きます。
小千谷ちぢみ「麻の葉」×夏名古屋帯「祥雲」
小千谷ちぢみは言わずと知れた人気の麻織物です。昨今の夏はとんでもなく暑さが厳しいことから、真夏は麻がとても重宝いたします。
お召しの小千谷ちぢみは、この夏はじめてご案内をいたしました「マンガン絣」の小千谷ちぢみです。
深い濃紺に大胆な麻の葉の絣模様は、マンガン液を用いた特殊な染めで絣模様を作っています。まるで織絣のような仕上がりに感動頂いて、この夏お客様のワードロープにお仲間入りをさせて頂きました。
お客様のN様は小柄な方です。なので麻の葉柄が大き過ぎるかな?なんてご心配頂きましたが、合わせてみると不思議なほど良くお似合いになりました。
濃紺色にお星さまが煌くような涼やかな着姿でございます。夏の濃いお色はお召しになると透け感が良くわかり、見た目にもいかにも涼しそうで美しく映えます。
麻はやわらかい絹のお着物と違い、ほっこりと体を包み込み、ふわっと浮いて風を通してくれます。
実は、ここだけのお話(見た目にはまるでわからないことなのに、スミマセン)この日のお客様はウソツキ長襦袢に裾除け、ちゃんとな長襦袢はお召しになっていません。だからその分軽くて涼やかなのですが、さらに麻のお着物ならば、帯周りを除いては風か駆け抜けて、着心地はとても快適です(*^^)v なんてご感想も頂きました。真夏の上手な過ごし方!でございます。
この日コーディネート頂きました帯は、いつぞやの夏に別の夏着物にあわせてお求め頂いた、吉祥の雲の浮かぶ晴れ晴れとした友禅の夏名古屋帯です。
麻の着物に染め名古屋をあわせて表参道をお散歩頂ければ、お洒落な街並みにも良く似合う素敵なコーディネートの完成ですね。
お客様のN様はお着物好きが高じて、(当店でも人気の友禅作家さん)田邊慶子先生の「友禅教室」に通われたりして、手描き友禅を習っていらっしゃいます。和裁をされたりお茶や踊りなどのお稽古をなさる方も大勢いらっしゃいますが、お子様たちが大人になるお年頃になったら、そんな楽しみが増えることも気持ちが豊かになる秘訣でございます。
真夏の着物は汗や暑さとの戦い!なんて申しますが、ご自宅洗いも可能な麻のお着物ならば、さらには下着を工夫されたり、長襦袢を引き算したり、楽しく上手に丁寧に夏をお過ごしになるN様の穏やかな心持ちにも、ほっこり癒されます。
そうそう、本日お召し下さっています小千谷ちぢみは、すでに一度ご自宅洗いを済まされています。暑さがぶり返したら、まだもう少し夏のなごりの風に吹かれてくれるかなと思います。
N様、この度は素敵な着姿をご披露下さり誠にありがとうございます。季節の変わり目でございますが、ゆっくり楽しく衣替えの季節をお迎えくださいますように。
*お知らせ*
お店では、お客様おあつらえ写真集にご登場頂けますお客様をお待ちしております。どうぞぜひ、おあつらえ下さいましたお着物で、遊びにいらして下さいませ!!または、ご着用のお写真をお送り下さいましても嬉しいです。(お顔NGの場合はそのようにさせて頂きますのでご安心を)楽しみにお待ち申し上げております。
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