雨にも負けない逸品大島雨にも負けない逸品大島

2023年5月30日

雨にも負けない逸品大島

いよいよ今年も梅雨の便りが届く時期となりました。本日は、こんな季節に心強い味方、単衣の大島紬の素敵な着姿をご披露下さいましたお客様をご紹介いたします。

とてもレアで緻密な絣模様の「逸品大島紬」に、手描き友禅作家「染谷洋」作の名古屋帯で可愛らしく粋な着姿が素敵です。

泥大島「小絣」×友禅染め帯「葵」

お着物は小絣(9マルキ)の泥大島です。

当店では毎年春先に「大島紬展」を開催してまいりました。そんな機会におみそめ下さいました作品です。

何とも細やかな絣模様が美しいこちらの大島は、「奄美大島紬グランプリ」を獲得した作品で、泥染めの濃淡色で織り上げられています。泥から糸を引き上げる時間を変えることで、濃淡を生み出しています。無地感覚でお召し頂けて、それでいて近づくと、何とも情緒たっぷりの小絣が目にしみます。

お客様のN様は、大島紬が大好きでいて下さり、これまでも、「白恵泥の大島紬」を単衣に、大島紬伝説の作家『恵積五郎』氏の(今では極めて希少な)『割り込み絣』の泥大島をおみそめ下さり、袷仕立てでご着用下さっています。もちろん江戸小紋も大変にお好きでいてくださいますので、その緻密な文様に通ずるこちらの小絣がN様のお眼鏡に叶ったのです。

こんなに技法を凝らしたデザインでありながら、遠目には無地にも見える美しさ。なので、どんな帯でも気持ちよく合わせて頂けます。泥染めのニュアンスのある色合いに、納戸色の華やかな帯がとても良く似合います。

染谷洋作「葵」(紬に納戸色)

お客様のN様は、小柄で愛らしい方ですが、角だし結びの後ろ姿は、小粋なカッコよさが素敵です。東京友禅の作家さんの染め帯は、角だし結びにもとても良く似合うものが多いのも特徴で、それはたっぷりとしたデザインと、作家さんごとに特徴のある色合いが魅力的だからだと思います。

ねっ!素敵です☆彡

大島紬は湿気を帯びても縮む心配がないことから、ガード加工をして頂ければ、お着物を躊躇してしまうこんな季節にもお召しになりやすい着物です。もちろん、泥跳ねや汚れにはご用心頂かなくてはなりませんが、単衣の大島は雨の心配のある6月9月に重宝かな、と思います。それが、こんな素敵な作品ならば尚更、お袖を通したくなりますね。

N様も、当店とは長い長いお付き合いを下さり、お訪ね下さるようになって、かれこれ10年となりました。その間、お子様方が進学され留学され、そして就職され、お家を出ていかれて・・・。お客様のお子様方のご成長をお聞きする度に時の流れの速さを実感いたします。

これからの長い人生におかれましても、悲喜こもごもの色々な出来事があるのかと思いますが、その節目節目に、大好きなお着物にお袖を通して下さり、どうぞご自分を癒して、勇気づけて、楽しんで親しんで行かれますよう、心よりお祈り申し上げております。

もうしばらく、お店は暖簾を上げておりますので、どうぞまた、お近くにお越しの際は、おしゃべりたくさん、お待ちしております。N様、誠にありがとうございます。

※大島展は、今後の開催予定はございませんが、お心残りがございましたら、お取り寄せなど可能ですので、どうぞお申しつけ下さいませ。

 

*お知らせ* 
 お店では、お客様おあつらえ写真集にご登場頂けますお客様をお待ちしております。どうぞぜひ、おあつらえ下さいましたお着物で、遊びにいらして下さいませ!!または、ご着用のお写真をお送り下さいましても嬉しいです。(お顔NGの場合はそのようにさせて頂きますのでご安心を)楽しみにお待ち申し上げております。

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当店でお誂え下さいましたお客様の着姿をご紹介しております。日常を少しワクワクさせてくれるお着物や帯との出会い、お客様お一人お一人の素敵が詰まった写真集です。
お召しになってご来店下さったり、お写真をお送り下さったり、どうぞぜひ素敵な着姿をご披露下さいませ。お待ちしております。

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