2020年2月18日
風はまだ冷たいですがお昼間の日差しは暖かくお出かけの楽しい季節でございます。
本当の春を待つ間はコートのお洒落が楽しい時季。この度は素敵な小紋をコートにおあつらえ下さいましたお客様をご紹介いたします。
友禅小紋「槍梅」を道行コートに
琳派で好まれた槍梅(やりうめ)を描いた墨色の小紋、まっすぐに凛と伸びた枝とふっくらとした花が好対照で、ふんわりとした色気のある粋さを感じさせてくれる小紋です。
店内ご紹介中からたくさんのお客様に人気の小紋でした。ただ季節限定ということでお嫁入が遅れておりました。しかしなんと!お客様のM様は「これってコートにしてはどうかしら?」と素敵な名案を思いついて下さいましたのです。
本当は春先にも着られる淡い色のコートを作りたいな~とお越し下さったのですが、考えてみれば梅の季節はコートの季節でもございます。ということは、梅柄のコートっていいかもしれないですね♪なんてお話も盛り上がり「この小紋をコート仕立てに!」お客様の発案にとっても感動してしまいました。
そして仕上がったコートはこちら!
なんとも情緒たっぷりで粋なコートが仕上がりました(*^^*)
小紋ですので梅の枝が縫い目を通じてつながるわけではありませんが、墨色の中に象牙色の清々しい枝ぶり、ふんわりと色づいた優しい梅の香りがするようです。
こちらの小紋はとにかく人気のお品でございました。きっとサイトや店内でご記憶の方も多くいらして下さると思いますが、道行コートに仕上がった槍梅小紋の着姿、いかがでございましょうか(^.^)うふふな装い、大変素敵ではありませんか?
この日のお着物は「三才山(みさやま)紬」です。気軽なお出かけに草木染めの紬をお召し下さり、季節のコートを羽織られて、早春の街へお散歩です。
(お客様の三才山紬の着姿は以前にご紹介いたしました⇒こちら)
シミジミと感慨深く着姿を拝見しました。何しろ小紋をご紹介しておりました私にはコートにするという発想がまるでございませんでした。早春のお出かけ小紋としてご紹介しておりましたわけで・・・。しかし!もうホントに、柔軟な発想はこんなに晴れやかな陽の目を浴びることができるのですね!素晴らしいです(#^.^#)
お客様のM様は、以前はお茶席に出られる付下げや江戸小紋など柔らかいお着物を好まれていましたが、このところは織のお着物を気持ちよくお召し下さっています。そうそう髪もグレーヘアに変身されてカッコよくてとても素敵なのです。長く続けてこられたお仕事をリタイヤされたりお茶のお稽古にも一区切りつけられたり、新しいライフスタイルをイキイキと過ごされているご様子はとっても憧れです❣
お着物ってたまに気持ちを張って着るものという感覚をお持ちの方もありますが、決してそうではなくむしろゆっくりと人生を楽しむための装いなのだなと、M様の着姿をうっとり拝見しながら思いました。だからこその柔軟なご発案、本当に素敵でございました。
M様、まもなく梅の季節でございますね。気持ちの良い草木染めの紬たちに身を包み春の柔らかな空気の中をどうぞ楽しくお出かけ下さいますように。ありがとうございます。
*お知らせ*
お店では、お客様おあつらえ写真集にご登場頂けますお客様をお待ちしております。どうぞぜひ、おあつらえ下さいましたお着物で、遊びにいらして下さいませ!!または、ご着用のお写真をお送り下さいましても嬉しいです。(お顔NGの場合はそのようにさせて頂きますのでご安心を)楽しみにお待ち申し上げております。
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