2010年4月12日
いつも何かにつけて遊びに来て下さる、とっても楽しいお客様、C様^^
ちょくちょくお目にかかっていますのに、お写真を撮らせて頂くのは、お初でございます。
やっと撮影許可を頂いて、嬉しい店長です。
ありがとうございます。
実はC様のお誂えは1年がかり。。。
「やっぱり1着めは“鮫”が良いと思うの・・・」と、ご希望をお聞きしたのは、かれこれ2年ほど前。
「でも、問題は色なのよ!悩むわ〜」と、本当に悩まれて・・・、最初にお誂え下さったのは、お年頃のお嬢様のためにと、お嬢様らしい華やかなサーモンピンクのお色の“大小あられ”でした!
で??ご自分のはどうなさるのでしょう〜と店長の私もソワソワしたまま、夏が来て、秋が来て・・・その間に、お嬢様のお着物の残布で、草履や巾着をつくって差し上げたりして(こちらクリックでページ下の方のお写真)・・・お嬢様は大喜びで、お友達の結婚式にご出席なさったり。。。
でもでも相変わらずC様・・・ご自分の鮫は、「悩むわ〜」が続いて、冬を迎えました^^;
いつもは濃い色の紬系のお着物が多いC様でしたが、明るいお色も着たくなるお年頃。
「大人ピンク系、はどうかしら?」なんて、最初の候補はこちら→ 「やさしい色シリーズ」の“石竹色”でした。
当初は何しろピンク系が候補だったのです。
でも、年が明けて、当店1週年を記念した「お誂え会」に職人さんが来店した時、「C様にはクリーム色が似合うのじゃないのかな〜」という、何気ない一言を発したことで事態は急展開を迎えました。
春が来て、染めあがった鮫小紋はこちら
C様オリジナルカラーの鮫小紋です!
実はこれ、ホントに良くお似合いになります。
「石竹色」よりも、ずっとC様らしく若々しく、イキイキとした印象が素敵な一枚になりました。
何とも言えない、とにかくキレイな黄色系のお色のしなやかな鮫小紋です。
やっぱり、悩みすぎてどうしようもない時には、他人の意見がとっても重要なのです!!
この日は、妹さんと一緒に新橋演舞場の歌舞伎鑑賞の帰り道。
帯は「紹巴(しょうは)織り」の柔らかくてムッチリとした締めやすい名古屋帯。コーディネートもバッチリです。
実はC様はショートヘアです^^
以前はロングヘアで着物の時にはアップになさっていたのに、ある日突然ショートに。。「シャンプーがとっても楽になったわ〜」なんておっしゃって^^ そうなんです。この日はウィッグを使って、着物ヘアが上手に決まっていました。すごい!
そしてこの帯締めは、締めやすい、コレ良い!と、お買い上げ下さった方からは大評判の『綴れ織りの人間国宝、細見華岳氏の綴れ織りの帯締め』です。
C様のは七色のラインが織り込まれた縁起の良い逸品です。
(小物が買えるブログにて販売中 こちらクリックして右スクロールでご覧ください)
そして、この「ひょうたんの根付け」はお母様のお形見です。
実はとっても着物好きだったお母様は、たくさんのお形見を残されて旅立たれました。
近頃では妹さんも着付け練習中とのことで、お二人でお形見の品を身につけて下さるなんて、お母様もどんなにかお喜びのことでしょう・・・。
「ひょうたん」は、末広がりの縁起物、無病息災、除災招福の魔よけ、家運隆盛、子孫繁栄の御守りでもあります。
お母様がC様を守って下さっているのです。
何しろ、現代モノ市場は、流行に右往左往し使い捨て当たり前の切ない状況にありますが、日本の伝統的なもの、着物周りのものは、こうして受け継いで、受け繋いでいかれることができます。
時を経ても、今は亡き先代の思いを愛しむことができるなんて、とってもステキなことです。
なのでC様は、お母様のお着物を仕立て変えたり、サイズ直しをしたり、少しずつ丁寧に手をかけてお召しになっています。
どうぞ皆さまも、大事なお着物、シミ、カビ、ヤケなどの、ちょっぴり残念なことになっていても、当店では出来る限りの手を尽くさせて頂いていますので、お気軽にご相談くださいね。
ということで、1年がかりでお誂え下さったC様の鮫小紋。
この春も大活躍しそうです^^
「鮫文様」についての詳細は、こちらのページでご紹介しています。(クリック) (C様の鮫小紋は「中鮫」です)
まずはお色に悩まれたら、ご家族のご意見などもお聞きになってみてはいかがでしょうか?
思い込みが消えて、思いがけない似合う色が見つかるかもしれません!
もちろん店長の私にも、どうぞご遠慮なくお聞きになってくださいね。
何しろ、まずはお顔映りを試してご覧になることが早道です^^v
お店にはたくさんの色柄見本をご用意していますので、どうぞお試しにいらしてくださいませ。
ということで
C様、やっとご登場頂けまして、本当にありがとうございました
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