2016年6月23日
蒸し蒸しした梅雨のど真ん中でございます。
雨が降ったり止んだり、カラッとした晴れ間が待ち遠し頃でございますが、この度は、とっても爽やかな風を運んで来て下さったお客様をご紹介いたします。
夏ひとえの小紋「シケかすみ染」の着姿をご披露下さいましたR様です。
(画像は拡大しますのでクリックやタッチをしてください)
当店では、江戸小紋についで人気のある「シケかすみ染め」。
しけ染めは大正時代に生み出された友禅の技法の一つです。櫛状にそいだ「しけ刷毛」で繊細な縞柄を染め付ける技法で、織り縞とは違った優しさが魅力です。
職人さんがフリーハンドで線を引いて染めていきます。長い反物をタテにしけ引きすることは熟練の職人さんでも大変に難しく、また熟練した職人さんの数は今では希少となっています。
「シケかすみ染」はシケ引き染の技術を用い太さの違う刷毛を重層的に重ねてぼかし染のような奥行きをつくり完成形を模索しながら染め付けていきますそのため、あらかじめ完成形が決まっているものとは異なり、職人のセンスも必要な仕事です。仕上がった作品は、どれも一つ一つ染め具合が異なり、まるで芸術作品のようでもあります。
お召し頂いているのは、単衣~夏の季節の生地「天の川」に染めたタテシケのかすみ染め小紋です。
爽やかなペールグリーン系の色味を重ねて染めたシケかすみは、この春、染上がりをご紹介してすぐにひと目惚れを下さいました作品です。汗ばむ季節には微妙なニュアンスの寒色系の色、細やかな縞が集まって、ストンと落ちて風に揺れる、情緒たっぷりの風合いがとても良く馴染みます。
また「天の川」の生地は、蒸し暑い季節にもサラサラとした感触がたまらなく気持ち良くて嬉しいです!なんて感動のご感想も頂戴いたしております。
お客様のR様は、数年前から伝統工芸、ことにお着物の世界に大変な感銘を受けられて、これはちゃんと後世に残して行かなくてワ!そんな深い思いを抱かれたことがきっかけで、このところはずっと日々お着物生活をなさっていらっしゃいます。お母様やお祖母様もお着物好きでいらっしゃったことから、ご自身もお若いころから着物に親しまれていらっしゃいましたが、日々お着物生活を始められてからは、職人さんの技術や染織りの歴史にもご興味を持たれて積極的に見聞を広げられていらっしゃいます。
それに、何しろ何しろ、お着物が大大大好き!でいらして下さるR様。お着物関連のお買い物はシチュエーションにあわせて、お誂えはもちろん、ネットやリサイクルなども幅広く上手にご活用をされていらっしゃいます。なので、気負わず気楽な家族のお出かけ、ちょこっとお洒落して美術館、TPOにあわせたお着物選びも大いに楽しまれるお着物通でいらっしゃるのです。
後姿、お着物の着こなしも板について、とっても色っぽいです!!
そして、この日の帯留めはお手製のガラス細工です。季節にも、帯のテイストにも、とても良くマッチしていて、帯留めを添えるとお洒落度がうんとアップいたしますね(o^^o)
ホントはうっかり撮影させて頂くのを忘れてしまったので残念なのですが、この日のR様のネイルもとても素敵でした。お着物のお色にもとても良く似合う素敵なキラキラネイルだったのに、ご紹介できないのがとても残念(ーー;)。。何しろお着物コーディネートは細部まで楽しむことのできる究極のお洒落でもありますので、小物使いのみならず、お化粧やネイルまで、あれこれ工夫するとうんとうんと奥の深いお洒落が楽しめますね。
そうそう、なんとR様のお嬢様は現在芸大の大学生さんでいらっしゃいまして、実は、染織を専攻していらっしゃるとのこと、お母様の影響で日頃から素敵な染織物にかこまれて育ってこられたおかげかな(^_^)最近制作されたお着物は、糸を染めて、お嬢様が機を織られた逸品ものでございます。この度は、こちらのお仕立ても承りました!秋にはお嬢様の作品をお召しになられたR様の着姿もとっても楽しみでございます。もちろん、お嬢様の未来も☆彡
R様、この度は足元の悪い中、素敵な着姿をご披露下さり誠にありがとうございます。また、可愛らしいお嬢様方にもお会いできて大変嬉しく存じます。お着物には悩ましい雨の季節でございますが、また雨の止み間にも、ぜひお訪ね下さいませ。お会いできますのを、いつも楽しみにお待ちしております。
*お知らせ*
お店では、お客様おあつらえ写真集にご登場頂けますお客様をお待ちしております。
どうぞぜひ、おあつらえ下さいましたお着物で、遊びにいらして下さいませ!!
または、ご着用のお写真をお送り下さいましても嬉しいです。
(お顔NGの場合はそのようにさせて頂きますのでご安心を)
楽しみにお待ち申し上げております
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