2019年6月11日
軽くて履きやすい桐の下駄。
舟形のお草履みたいな下駄ですが、足の土踏まず(花緒の結び目)のところが切れている、という云い方ではなくて、二枚の歯がなくて爪先とかかとが分かれていて前後にわたり緩やかな曲線がついている、という云い方の方が正しいのかもしれません、このタイプの下駄を「右近下駄」といいます。
そろそろ本格的な夏に想いを馳せる季節になると下駄が欲しくなります。
それは、涼しい麻の着物や透ける夏大島や夏塩沢、もちろん浴衣も、夏のお出かけには可愛い下駄を鳴らしたい。
鳴らす、と申しましても、昨今の下駄には裏に滑り止めのゴムがついていますので、カランコロンと音はしませんが、それでもお草履とは違う足音がします。
今年入荷したのは、土台の天(足をのせる部分)に漆塗が施されている、麻の花緒をを張った右近下駄です。
土台の天の部分には滑らかな波状の縞模様が浅く彫られていて、足を置くと心地の良い肌ざわりがします。わずかなことですがすき間ができて風が通るので足が蒸したりしないことも嬉しいです。
何十年も前のことですが、父がどこかで漆の下駄を買ってきてくれたことがありました。それも赤い漆塗りの桐の下駄でした。
漆は雨をはじくから雨が降っても大丈夫なんだと父は申しておりましたが(そうなんです雨をはじく!)それはそうではございますが、あの頃若かった私には雨の日に下駄を履いてどこへ行くのか?皆目見当がつきませんでした(^^;) でも、雨の日に着物の裾をちょこっと上げて傘を斜めにさし小走りでいく素敵な女性は永遠の憧れだったりいたします。
しばらく雨の多い季節でございます。今月も後半になると夏のお召し物に着替える頃、透ける夏の着物や麻や綿のお着物に漆の下駄で、雨の日だって元気にお出かけ頂きたいです。
※おサイズが少し大きめです。23㎝~24㎝の方におススメです。(おサイズ違いのすげ替えはできません。ごめんなさい)
今月の催事では
6/18(火)~22(土)
綿・麻・自然布&伊勢型紙ゆかた展
を予定しています。
(浴衣は6/15土からご覧になれます)
どうぞぜひご予定下さいませ。
<営業時間>
火・水・木 午前11:00~午後6:00
金・土 午前11:00~午後7:00
(定休日:日曜日・月曜日)
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