2019年2月5日
今月は、ほっこりとした温もりが愛おしい草木染めの着物(三才山、緑風舎、下井紬など)自然由来の心地よいお着物をご紹介します。
天然染料による染色は紀元前数千年前から行われていたとされていますが、人はどうして色を染めようと思ったのかな?ふと、そんなことが気になって「もしこの世に色がなかったら」と検索したら、こんな詩を見つけました(^^;
もしこの世の中に
風にゆれる「花」がなかったら
人の心はもっともっと荒んでいたかもしれない
もしこの世の中に「色」がなかったら
人々の人生観まで変わっていたかもしれない
もしこの世の中に
「信じる」ことがなかったら
一日として安心してはいられない
もしこの世の中に「思いやり」がなかったら
淋しくて、とても生きてはいられない
もしこの世の中に「音楽」がなかったら
このけわしい現実から
逃れられる時間がなかっただろう
もしこの世の中に「詩」がなかったら
人は美しい言葉も知らないままで死んでいく
もしこの世の中に「愛する心」がなかったら
人間はだれもが孤独です
(中原淳一)
随分と話が大げさになってしまいましたが、「色」は、愛や夢や何より人の心を慰めるとても大事なものなのです。
初めて色を染めた人、それはきっと、とても優しい人だったに違いありませんね。
現代では、化学染料が当たり前になり、身の回りにはあまりあるほどの色が氾濫して色の洪水の中で溺れそうでありますが、でもきっと、ふと心の中を見つめた時、「そんなに頑張らなくてもいいよ、私も君も自然の一部」そう包み込んでくれる色、それはやっぱり自然由来の草木の色、なのかもしれません。
信州松本「三才山紬」、新潟魚沼「緑風舎」、信州飯田「下井紬」、山あいにある小さな工房では、工房周辺の草木を用いた天然の草木染めにこだわり、そしてそれぞれの工房独自の織りにこだわり少量ながらもコツコツと制作をされています。
今回は、そんな作品たちを集めてみました!
草木染めの微妙や色合いや、素材の風合いは、画像だけではどうしてもお伝え出来ないものでございます。できましたら、どうぞ肌ざわりも含めてご体感頂けましたら嬉しいです。
また期間中は、型絵染めの帯はじめ心躍るコーディネートもご紹介してまいります。
そして、昨年とてもご好評を頂きました、希少な白恵泥の白大島もリバイバルでご紹介いたします。今では幻の機屋さんとなってしまった恵大島紬織物。残り少ない作品を集めてみました。何しろ幻、なので今回最後のご案内になるかと思います。
2/13(水)~2/17(日)
※日曜営業いたします
草木染紬コーディネート会
(併催:白恵泥大島)
*対象商品「お仕立て代サービス」*
どうぞぜひご予定下さいませ。
<2019年営業時間>
火・水・木 午前11:00~午後6:00
金・土 午前11:00~午後7:00
営業時間内のご来店が難しい場合、時間外のご予約が可能な場合もございます。あらかじめ、どうぞご相談下さいませ。
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