2018年12月4日
毎年、紅葉シーズンの締めくくりは「神宮外苑銀杏並木」と決めています。今年はなかなか訪ねる時間がなくて、やっと先日の日曜日の夕方に会いに行きました。「いちょう祭り」は最終日となり、黄金色へと熟した銀杏の葉。もうこれ以上は無理と言わんばかりに木の枝にしがみついて待ってくれていました。
金色のちひさき鳥のかたちして
銀杏ちるなり夕日の岡に
(与謝野晶子「恋衣」)
この句が大好きです。秋が終わりの頃、一斉に風に舞う銀杏の葉っぱを「金色のちいさき鳥」に見立てられるところは素晴らしく素敵なのですが、何しろ一番心に沁みるのは、その景色が「夕日の岡」だってところです。
晩秋の頃は肌寒さも相まって言いようのない哀愁を感じさせてくれます。なのにさらに夕暮れ時にもなると、傾く夕日が色づいた草木を照らし、その様子はますます美しく、さらに寂寥感を駆り立てます。そんな時間が大好きです。でもそれは私ばかりではなく、古より「秋は夕暮れ」なのでございます。
心なき 身にもあはれは 知られけり
鴫立つ沢の 秋の夕暮れ
(西行)
さて本日は、『おあつらえ写真集』に素敵なお客様をお迎えいたしました。晩秋の散歩道には羽織コートのお姿が良く似合います。
お客様は実ははるか海の向こうからお訪ね下さいました。日本滞在中のわずかな時間をお着物でお過ごし下さいます。
その素敵な着姿は、ぜひこちらにて⇒『おあつらえ写真集~バンクーバの街に舞う「雪の華」』
今週は寒暖差の激しい一週間になりそうです。風邪ひきさんも増加中!どちら様もどうぞ体調管理にお気をつけてお過ごし下さいますように。
※12/7(金)12:00開店(開店時刻が1時間遅くなります)よろしくお願いいたします。
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