2023年4月29日
*4/30(日)~5/8(月)GW休業*
しばらくお休みを頂戴いたします。期間中もメールへのご返信は随時させて頂きますが、日にちを要したり、お時間を頂戴するかと思います。ご不便をおかけいたしますが、どうか何卒よろしくお願いいたします。
お休み前の本日は、これまでの怒涛の忙しさから解放されて、ちょっと一息、のんびりとお店番をしておりましたら、古くから折に触れて親しくお付き合いくださるお客様が、久しぶりに訪ねてくださいました。最後になるかもしれないから、もう一枚、江戸小紋を作っておこうかな~と思って、とおっしゃって下さり、台帳を開くと、なんと初めてご縁を下さったのは2008年でした。
あの頃お店は、ここではなくて別の場所(神宮前)でした。あれからね、あの時ね、あっそれからね・・・、窓からは穏やかなGWの風が吹き込んで、積もる話を包み込みやさしく撫でてくれているようでした。
今朝の表参道です。
いつの間にかケヤキの葉っぱは青々と茂り、豊かな新緑の風を含んでざわめいていました。風薫る、まさにそんな季節を迎えています。
この場所が好きで、表参道にお店を開きました。でも店主稼業は暇なしで、毎朝8時半にはお店に出勤し、日が暮れるまでお店から外へ出ることはできません。なので、移りゆく季節の気持ちを早朝のケヤキ並木から教わってきました。もし、ケヤキが居てくれなかったら、こんなに長く営業を続けてこられなかったかもしれないね。そうつぶやくと、葉っぱはザワリと音を立て、風になびいてくれました。
このところ、お客様からは「これで最後になるかもしれないので」と、ご注文を頂く機会が増えました。そして、「最後に」という言葉がこんなにも優しい言葉であることに始めて気づいたような気がします。最後は終わりを意味する言葉でありながら、最後を伴にして下さるというお心の温もりを感じるからかもしれません。
ケヤキはどう?初めから終わりまで、そしてたぶんきっと、この先も、ずっとそこに居てくれる。そんな店でありたくて開いたはずなのに、先を伴にできない申し訳なさに押しつぶされそうになりながら、暖簾を下ろすその時までは、そうでありたいと、薫る風を頬に感じつつ、しみじみと佇んでまいりました。
この季節に見つけた、この句が好きです。当店をご愛顧下さるお客様には50代60代の方が大変多くいてくださいます。人生の機微を味わってこられた皆さまにこそ、お送りしたい言葉かもしれません。
風薫る これからといふ 人生に
(今橋眞理子)
さて、少々お休みを頂戴いたします。でも、もうしばらくの間、この小さなお店で楽しんで頂けますように、5月はこんなことを予定しております。
5/16(火)~20(土)江戸小紋職人さんが伊勢型紙で染めた綿麻着物(浴衣)展❣
ぜひまた、お休み明けには元気にお会いできますように。どちら様も、のんびりとした心休まるGWをお過ごしください。
*4/30(日)~5/8(月)GW休業*
*営業時間*
午前11時~午後6時
(定休日:日曜日・月曜日)
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