2022年8月25日
今朝は幾分気温が低く、心地よい秋風を感じることができました。皆さまのお住まいのところではいかがでしょう?
風といえば、江戸小紋には雪や霰や波など、形の定まらない自然を描いた文様が多くございますが、風を描いたものはあるかな?
むむむ、風こそ形が見えないものであるわけで、あっそうだ!例えばそれは、吹き寄せられた松葉だったり、ハラハラと舞う花びらだったりするのかな?
なんでそんなことを思っているかと申しますと、本日は「花鳥風月」の文字を描いた文様をご紹介しようと思ったからです。
江戸小紋文様「花鳥風月」
花鳥風月とは、四季折々の自然の美しい景色を意味する言葉で、古くからそれらの情景は多くの歌に詠まれてきました。
こちらの文様は、「花」「鳥」「風」「月」の文字を描いています。四文字、見つけて頂けますでしょうか?
そこで、思えば、花も鳥も月も、ちゃんと形があるものなのに、風は目に見えない、ことに気づいてしまいました(^^;)どうしよう・・・。いえ、どうする必要もなく、ただ感じれば良いのですが・・・しかし、風は何よりも季節の移り変わりを肌に感じることのできるものであるわけで、「花鳥風月」の言葉の中に「風」を入れて下さったことに、深く感動してしまいました。
花鳥風月×織楽浅野名古屋帯「照影」
風見鶏をイメージしたデザインの帯。風の吹くままに照る陽を浴びてキコキコゆれる風見鶏。花が咲き鳥が鳴き、心地よき風に吹かれて月が昇る、ただそれだけのことですが、それこそが素晴らしいことであり、風見鶏の気持ちがわかる、心静かなコーディネートはいかがでしょう。
考えてみれば、秋こそ、花鳥風月の風流に心を寄せるにふさわしい季節かもしれません。何しろ秋風はもの思う自分に気づかせてくれるものでございまして・・・
おしなべて ものを思わぬ人にさへ
心をつくる 秋のはつかぜ
(西行)
なんだか(少しだけ気が早いことではありますが)近々めぐりくる老後の人生は、花鳥風月を友として、生きていかれたら良いな、と思うこの頃でございます(^^;)
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※当店の「おあつらえ江戸小紋」は、お客様ごとにお色と柄をあわせてお染めしております。ご紹介の画像は見本染めです。ご注文頂いてからオーダー染めをいたします。詳しくはどうぞご遠慮なくお問合せ下さいませ。
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