2021年8月27日
先日、久しぶりに加藤萬さんに立ち寄りまして、積もる話に花を咲かせてまいりました。
コロナになってからというもの、ご来店の方が少なくて、なのにウェブサイトには小物をこまごまと掲載できないもので、店内の小物引き出しの中が代わり映えしないんです。なんてグチグチ申していましたら、「だったら基本に戻って輪出しはどう?着物を始めた頃に必ず欲しくなって、あれこれ一回りするとまた存在感の増す帯揚げよね~っ」なんて上手いこと仰るもので、つい、こんなに仕入れてきてしまいました!(^^;)
「輪出し(りんだし)」とは、こんな風に、お花模様などの飛び柄の部分のみに色が入って、中央には疋田絞りも施された、可愛らしいのに、とっても手の込んだ絞り染めのことです。
ちょっと想像してみてください。絞り染めをする時に、糸でクルクルと染めたくない部分をくくります。そしてドボンと染料に浸してから糸を解くとその部分が白く浮かび上がるって具合ですよね?でも、この輪出しの場合は、くくった部分に色が入っているのです。むふふっ、それだけ手間がかかっているわけで、改めてその魅力再発見!です。
もしかして、皆さまのタンスの中にも、きっと一枚は眠っているかもしれません。
付下げや小紋はもちろん、紬や織りの着物にもお楽しみ頂ける帯揚げです。
輪出し(唐草地紋)(紅・紫・紺)
こちらは、基本中の基本ともいえる輪出しです。紅色なんて、本当に最初の最初にお求めになられた経験があるかもしれませんが、年を重ねて改めて見ると、ちょこっと紅をさす感じの愛らしさに改めて、キュンとしませんか?
清々しい白地と「紅」や「紫」や「紺」のコントラストが素敵で、胸もとにちょこんと差し色が見え隠れするのも、うふふっと幸せ気分になりそうです。
輪出し「梅」しぼり(茶・薄藍・白鼠)
こちらは、ちょっぴりシックでスモーキーなお色の、やわらかい風合いが魅力的な輪出し絞りです。梅の花を絞り、素材の地紋にも梅が描かれています。モチーフとしての梅ですので、秋や冬にもどうぞお使い頂けます。
上品で、大人っぽい感じですが、やっぱり輪出し、可愛らしいです。これからの季節に、気分を変えて、楽しんで頂けそうです。
加藤萬さんは当店の開業以来、親しくお付き合い下さいますが、やっぱり、素材がとてもしっかりとしていて、長く使っても、さすがに良いものだなってシミジミと感動いたします。くしゃくしゃになりがちな帯揚げには、ぜひ良質な素材感のものが、何と言っても着姿の完成度を高めてくれます。
ウェブショップでの販売はしておりませんが、ご希望下さいましたら、ご配送も承りますので、どうぞお気軽にお問合せ下さいませ。
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