2021年5月15日
東京手描き友禅作家「田邊慶子」作品、4日目です。今週は、美しい帯作品をコーディネートして参りましたが、本日のご紹介が最後になります。
しばらく店内でご案内しておりますが、気になる作品がありましたら、どうぞご遠慮なく、お問合せ下さいませ(*^^*)
本日ご案内するのはこちら!
夏ひとえの染め帯「月のまほう」
月の美しい晩に、夜空を駆け巡るコウモリたちです。
コウモリは珍しい生き物で、空飛ぶ唯一の哺乳類だそうです。夏の夜には、わたしたちの天敵である蚊を一網打尽に退治してくれる、おりこうさんで、縁起の良い生き物です。だってコウモリは、漢字で書くと「蝙蝠」となり、福の字に似ていることから、幸せを呼ぶ生き物、とも言われているのですよ!
月が照らす幻想的なススキ野原を駆けるコウモリ。
コウモリは目が見えないのに夜行性。どうやら、不思議なレーダーを使って、物との距離を測ることができるので、目が見えなくても、ぶつかったりしないで(いえたまに衝突事故を起こすせっかちさんもいるようですが)普通の子は、すき間を縫ってスイスイ泳ぐように飛ぶことができるのです。
そんなこと知らぬお月様、さぞや暗かろうと透き通るような光を降り注いでくれています。おかげでススキたちは背筋を伸ばし、闇に浮かび上がるような光を放ってすくっと天を仰ぐのです。
でも、どうして夜しか飛ばないのでしょう。
尋ねてみたところ「だって、ぼくたちが飛べるようになった時、昼間の空はたくさんの鳥たちの居場所になっていたんだ。邪魔しては悪いから」なのだそうで、だから暗闇でも飛べるように特殊なレーダーを開発して、夜の虫を退治することにしたんだそうです。
「でも、月が照らす夜はわかるよ。月は遠すぎてレーダーが届かないけど、でも草木たちが夜更かしするからわかるんだ。そんな夜はみんなおしゃべりだからね」なんて、言っているのでしょうか・・・(^^;
ルックスが悪くて、とかく嫌われてしまうコウモリだけど、月の明るい夜に出会ったススキたちは、つぶらな瞳と素晴らしい飛行技術を目の当たりにして、親しみとあこがれを感じてくれているのです。
ハリのある素材に、波打つような絽目の、デザイン性の素敵な帯地です。5月下旬~9月じゅう、お召し頂ける帯です。カジュアルな装いに、ハッとするような一夜の物語をのせて。
夏塩沢「蚊絣」×「月のまほう」
透け感×シャリ感たっぷりの、夏塩沢です。墨色にスカイブルーの蚊絣が織り込まれています。遠目に見ると紺色のように見える、涼感たっぷりの夏着物です。
夏の夜には「月のまぼう」がかかります。蒸せるような暑さの夜にも、月灯りがひんやりと降り注ぐと、若いススキは目覚めた命を輝かせます。夜を守るコウモリは、そんな夜が大好きなようで。。。夏の夜の不思議な物語の世界へと旅してみませんか?
※帯のお値段はお気軽にお尋ねください。
※夏塩沢⇒夏塩沢「蚊絣」 | 表参道 染一会 (someichie.com)
【ご案内中!その他の田邊慶子作品】
(お値段などお気軽にお問合せください)
さてなんと、本日は九州四国中国地方は梅雨入りが発表されたとのこと。関東でも週末からは梅雨のはしり?例年よりもうんと早く雨の季節がはじまりそうです(-_-;)
するともしかして、夏も早めに来るかもしれません。なので、楽しい夏の先取り会を、今月もご用意しております。
ご用心しつつ、気持ちおだやかに、めぐる季節をお楽しみ下さいますように。
《今月のお楽しみ》
5/25(火)~5/29(土)
江戸小紋職人が染める
「伊勢型紙手付けの“浴衣”」展
開催予定です!
※催事商品のブログやSNSでのご案内してまいりますので、どうぞお楽しみにして頂けましたら嬉しいです。
*営業時間*
午前11時~午後6時
(定休日:日曜日・月曜日)
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