2021年4月9日
夏の長襦袢は洗いたい。そうおっしゃる方はとても多くいらっしゃいます。
ご自宅洗いのできる素材は、綿または麻、当店でも本麻の長襦袢をご案内しておりますが、でも…やわらかい着物には絹のしなやかな長襦袢を合わせたいです。
例えば、毎年ご好評頂いております「京都あさみの夏ひとえ長襦袢、王上布とか菱上布とかがいいな」でもそれって、やっっぱり洗えないですよね?」。
そこで、本日は、そんなお問合せにお答えをしつつ、「本当に洗える絹長襦袢地(京都あさみ)」のご紹介をいたします!
◆まず、販売中の「王上布&菱上布」は洗えるのか?
メーカーさんおよび当店としては、ご自宅洗いを推奨したり、保証したりはできません。なぜなら縮んでしまうからです。
でも店長さんや他のお客さんも洗ってるって聞きましたけど
はい・・・そ、そうなのですが(^^;)
ふむ。で、縮みましたか?
はい、ちょっと縮みます。特にタテに縮みます。経験では、最初に洗った時だけ裾が2㎝ほど縮みました。ただ私はあまり気にならないタチなので、あっちょっと短くなったかも、と思う程度ですが、気になってお直しに持ってこられる方もあります。
風合いとかどうなりましたか?
最初のうちはまるで変わらないような気がします。ただ私は毎夏(というか年じゅう着用しているので)何十回も洗うことになり、柄の色が薄くなってきたり、生地がやわらかくなってきたりしています。でも、むしろ肌馴染みがよくなって気に入ってます(^^;
じゃあ、洗ってもいいんですよね?
いえ、だからその…メーカーさんや当店としては推奨したり保証したりできるものではありません。申し訳ないのですが(この言葉は好きではないのですが→)「自己責任」ということでご了承頂かねばなりません。
◆王上布・菱上布をどーしても洗いたい場合の加工について
「王上布」「菱上布」に対して“縮み加工”を施すことはできます。一度水に通し高温の蒸気を当てて縮まないよう固定させるという加工です。
※縮み加工のご注意
縮みを押さえる加工ですが「伸縮」を押さえる加工ではありません。そのため横に引っ張ると伸びてしまったり、水につけると色落ちもします。また、縮ませる加工のため、反巾1尺の生地を加工すると、裄の長い方にはサイズをお取りできなくなってしまいます。
なんだ、やっぱ安心してザブザブできないんじゃぁねぇ、わざわざ縮み加工してもね~(-_-;)
そうおっしゃる皆さまへ、京都あさみさんに、こんな夏ひとえ長襦袢地がございます。
◆洗える!縮み加工専用素材「流砂」
これなら、洗えます。
あらかじめ広巾の生地に縮み加工を施した、絹100%の専用素材です。京都あさみさんが、洗うための長襦袢地として開発された素材です。
触るとザラザラとした触感で、ちょっと麻素材を思わせるような風合いですが、やわらかい絹の長襦袢。
ドットで描いた菱の地紋が可愛らしい
さらりとした麻のような風合い
絹らしい美しい光沢
適度なざらつきにより肌にべたつかない
伸縮が少なく丈夫
※夏の訪問着・付下げ・小紋・織の着物、に幅広くお召し頂ける、長襦袢地!です。(税込仕立て別:55,000円)
※無地の白です。柄を染めることはできませんが、お好みのお色で無地染めも可能です。(無地染め代+8,800円)
お店にございます。もしご希望でしたら、どうぞ触り比べにいらして下さいませ。
可愛い柄はありませんが、絹なのに、洗える!長襦袢地!!
商品ページに掲載できていませんが、販売しております。ご希望の際はどうぞお問合せ下さい。
そして、柄ものの王上布が品切れになっておりましたが、本日「竹すだれ」という涼やかなデザインのお品が到着いたしました。
サイト内商品ページでは、絹の長襦袢、麻の長襦袢をご案内中でございます。単衣からすぐに着替えたい長襦袢。どうぞご覧くださいませ
⇒単衣・夏用 | 表参道 染一会 (someichie.com)
「竹すだれ」
長襦袢を洗いたい、そんな話が始まる季節になったのですね~。と、時の過ぎるのはなんて早いものだろうとドキドキいたします。
明日からは、楽しい夏や単衣のお話をしてまいりたいと思います。
何しろ、来週半ばからは《夏と単衣を先取り会》を開始いたします。もちろんネット内でたくさんの夏ひとえコーデをご紹介いしてまいります。どうぞ、毎日のんびり覗いてみてくださいますように。
*今週の営業時間*
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(定休日:日曜・月曜)
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