2021年3月4日
氷割(ひわれ)文様は、氷に亀裂が入ってひび割れのようになった様子をあらわした文様です。
本日も、『美しいキモノ春号』掲載の江戸小紋をご紹介してまいりたいと思います。
(雑誌『美しいキモノ』2021春号P78ページ)
こちらはオーダーにてお染めしている「おあつらえ江戸小紋」の見本染めです。(反物ではありませんので、オーダーを頂いてお染めしています)
大小様々な幾何学模様が連なった文様で、一面に張った氷にひび割れが起きたように見えるので「氷割れ(ひわれ)」と呼ばれています。着物の地紋などにもありますが、江戸小紋では、微細な氷割れを一面に染めて楽しい洒落柄として親しまれています。
氷割れの文様は、ひび以外は白地となることから涼やかさを感じる文様です。見本染めでは裏を染めて、白い部分を落ち着かせた仕上がりでご案内しています。
裏には観世水の型染をして、裾が翻った時にもコントラストをお楽しみ頂ける、単衣の装いにもおすすめしています。
※おあつらえ江戸小紋専門サイトでも詳細をご案内しています⇒単衣のご提案(4)粋な氷割文様 江戸小紋 (someichie.jp)
雑誌のコーディネートもとても素敵ですが、本日は、ただ今店内にてご紹介中の帯を色々と合わせてみました。袷の季節も単衣の季節も、コーディネートが多彩に楽しめるのも魅力です。
江戸小紋「氷割れ」×友禅帯「桜にメジロ」
今年は桜の開花が早まるようです。お花見宴会は自粛かもしれませんが、それでも桜色の季節は待ち遠しい。そんな気持ちはメジロも一緒。
身も心にも、今年もぜひ満開の桜を咲かせて頂けますよう!氷が割れて春が来る、穏やかな季節をお過ごし頂けますように。
※友禅染め帯「桜にメジロ」⇒商品ページにてご案内中⇒友禅染め名古屋帯「桜にメジロ」 | 表参道 染一会 (someichie.com)
江戸小紋「氷割れ」×刺繍帯「華紋」
単衣の季節にも涼やかな印象を与えてくれる、華紋の帯。色数を抑えた大人っぽいコーディネートですが、ふわりと咲く繊細な華紋をあわせると、愛らしいコーディネートになりました。
※刺繍名古屋帯「華紋」⇒商品ページにてご紹介中⇒刺繍名古屋帯「華紋」 | 表参道 染一会 (someichie.com)
3/12(金)~3/20(土)まで
東京手描き友禅作家「染谷洋」作品展
開催いたします。
(同時開催:シースルーな羽衣コート展)
友禅作家の染谷洋先生の作品は、これまでも時々ご案内してまいりましたが、今回は初めてとってもたくさんの作品を一同に集めてご紹介いたします。その染谷作品の中からもコーディネートしてみました。
江戸小紋「氷割れ」×染谷洋 作「葵」
葵の葉っぱの中に、華やかな更紗柄の描かれた、存在感のある染め帯です。手描き友禅の技術と染谷先生のセンスに、しばし見とれてしまいます。華やぎのある帯は、その日の気分をグッと高めてくれるから、季節を問わずにお召し頂ける葵柄が素敵だなと思います。
期間中は「シースルーな羽衣コート」も同時開催でご紹介いたします。レースのコート地やシースルーコート地は、冬のコートを脱いだ後にお召し頂く「ちりよけ」の役割もしてくれるコートです。もちろんお好みで、羽織スタイルも素敵です。どうぞ、楽しみにして頂けましたら嬉しいです。
◆本日ご紹介いたしました江戸小紋「氷割れ」をおあつらえ下さいましたお客様を「おあつらえ写真集」にてご紹介しています。あれから随分と年月を経て、懐かしい記事ではございますが、お客様のM様は、今でも楽しくご愛用頂いています。袷仕立てでお誂え⇒粋で素敵な「氷割」文様 | 表参道 染一会 (someichie.com)
春には三日晴れナシ、というそうで、週末にはお天気が崩れそうですが、これも桜を咲かせるために大事な雨なのですね。
用心しながら、ゆっくりと春をお迎えくださいますように。
*今週の営業時間*
11:00~18:00 通常営業
3/4(木)17:00閉店
(定休日:日曜・月曜)
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