2021年2月24日
本日は、引き続きご案内中の琉球織物の中から「与那国花織」を、そして雑誌掲載の江戸小紋から「菱取格子」を、コーディネートしてみました!
どちらの着尺も、ち密な織と染め、裏も魅力的です!単衣でも袷でも、心地よくお召し頂けるお着物です。
◆「琉球のやさしさあふれる染織物展」は、一部のお品を除き、2月末まで引き続きご案内しています。お問合せはどうぞお気軽にお待ちしております。
*与那国花織着尺*
最西端の孤島の織物「与那国花織」。生糸を使用したさらりとしたハリのある織物です。花(星)と呼ばれる四角い■が散りばめられて、細やかな格子織の組み合わせの中に、まるで小花が規則正しく散りばめられているようです。青みのあるグレー系、どことなく可愛らしい雰囲気が魅力的です。
与那国花織は裏面に遊び糸が通らないタイプの花織です。表裏を比較してみると、花織になっている箇所の色が濃くなっているのが表です。表はヨコ糸が浮き上がり、裏はタテ糸が浮いています。色糸が浮いて集まるとパッと花が咲いたような効果が得られるという、なんとも繊細でち密なお仕事ぶりが伺えます。
(浮き糸といっても、爪にひっかかるような浮き糸ではありません。しっかりと織り込まれています。さらりスベスベとした肌ざわりも心地よいです)
※与那国花織着尺の他の色柄作品はこちらの記事にてご紹介中⇒日本最西端の孤島の織物「与那国織」 | 表参道 染一会 (someichie.com)
*江戸小紋「菱取格子」*
ただ今発売中の「美しいキモノ」に掲載頂いてる江戸小紋です。常時おあつらえをお受けしている文様一覧にはない、作品です。
格子の中の斜めの線の間隔を変えることで、遠目には菱型が浮かび上がり、近づくとなんと細やか!遠くからでも近づいても、微細な素晴らしさに息を飲む江戸小紋です。
江戸小紋の染めは通常は裏側は生地白のままですが、こちらは裏を無地で染めています。
この文様は地色の藍紺色よりも白目の残る部分が多く、全体に白っぽくみえる文様です。そのため、型付けをする際に、ほんのりとグレーを一滴忍ばせていますが、さらに裏を染めることで、表の白い部分を落ち着かせることができ、全体としての統一感、さらにはお着物としての落ち着きのある仕上がりになっています。
その手加減は、職人さんの長い経験に基づくものです。熟練の職人さんだからこその、完成度の高い作品なのです。
コーディネート(1)
*琉球藍型「花段」(玉那覇有公)*
与那国花織×琉球藍型「花段」
琉球紅型らしい華やぎのあるデザインです。藍色の濃淡でコーディネートしやすくて、紬~江戸小紋まで!こんなに可愛い(*^^*)
江戸小紋「菱取格子」×琉球藍型「花段」
コーディネート(2)
*刺繍名古屋帯「華紋」*
与那国花織×刺繍名古屋帯「華紋」
帯を代えるとこんなに雰囲気が変わります。モダンで都会的なコーディネートになりました。
※刺繍名古屋帯「華紋」は商品ページ掲載中⇒刺繍名古屋帯「華紋」 | 表参道 染一会 (someichie.com)
(※作品のお値段などはお気軽にお問合せ下さい)
このところの道端や公園では、春の花がほころび始めているようです。皆さまの周りではいかがでしょうか?
首都圏の宣言が明けるまでもうひと息です。勝手なことですが、わたしの脚のケガも、宣言解除と同時の回復を目標に治療にまい進しておりますが💦
その頃には、きっとようやく外の空気を精一杯味わえる春がやってくることと思います。お着物ライフの復活もまもなく!どうぞ新鮮な気分で春をお迎えくださいましたら嬉しいです。
*今週の営業時間*
11:00~18:00 通常営業
2/25(木)17:00閉店
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