江戸小紋を愉しむ(美しいキモノ春号)掲載作品江戸小紋を愉しむ(美しいキモノ春号)掲載作品

2021年2月20日

江戸小紋を愉しむ(美しいキモノ春号)掲載作品

雑誌『美しいキモノ』春号「江戸小紋を愉しむ」の特集ページに、当店の「おあつらえ江戸小紋」をご紹介頂いております。

ページ内で掲載を頂いています江戸小紋について、ご案内をさせて頂きたいと思います。

「ミクロコスモス」ちょっと素敵な表現だなってキュンとしています。遠目には無地に見える、でも近づくとそこには、小さな宇宙が広がっている。江戸小紋の魅力満載の特集記事でございます。定期購読されている方はもちろん、ちょこっと書店でも、どうぞページを開いて下さいましたら嬉しいです。

 

“私がこの江戸小紋を選んだ理由”

編集者さんから「お気に入りの江戸小紋を教えて下さい。どうしてそれを選んだのですか?」とご質問を頂きました。何しろ「江戸小紋のおあつらえ処」の店主ですので、それはもう、あれもこれも、それぞれ思い入れのある着物ばかりです。それで長々と色んなお話を申し上げた中で、このお着物が選ばれました(^^;) 

誂えたのはもう15~6年も前のことになります。何度も洗い張りをし、八掛も何度も付け直しました。色あせて随分と傷んでいますが、未だに現役。大事な相棒です。

墨色の行儀文様

(お誂え染め承ります)

本当は文中の最後に書いて頂いている「うさぎ」文様の江戸小紋もご披露したかったのですが…それはまたの機会に!ではなくて、ちょこっと見せてしまおう(これは雑誌には掲載されませんでしたが💦)江戸小紋職人石塚幸生先生の叙勲記念パーティにも、兎年の友禅作家田邊慶子先生の周年会にも着て行きました。何しろ当店のロゴマークはウサギですので(*^^*)

さくら色のうさぎ文様

(お誂え染め承ります)

2枚もアップしてしまいました(^^;) ビヨーンと大きくしてみて下さい。めちゃくちゃ可愛いですので!

さて、ページの中を見てまいりましょう。

72ページでモデルさんが着用されているのは、すみれ色の角通し文様江戸小紋です。

雑誌ではブルーに見えますが、実はすみれ色。

角通しは江戸小紋三役の一つ、筋を通すなんて意味もあり、清々しくて気持ちの良い文様です。明るいモダンなすみれ色で染めると、華やかで若々しい印象になります。

(お誂え染め承ります)

71ページに掲載されている「モダンな洒落柄」の江戸小紋。

菱取格子文様

(染め上がりの反物、展示販売中です)

丁寧に丁寧に型紙を彫る。その場面を想像すると、静寂の中にひたすら彫刻刀が紙を彫り進む音だけが聞こえてくるようで、なんだかとっても癒されます。斜めの線の彫る太さを変えただけで、遠目に浮かび上がる菱型の模様。声にならないほどの感動を覚える文様なのです。

白目の多いデザインは、とかく白っぽくなってしまいがちですが、裏を無地で染めているために、程よい落ち着きを感じさせてくれます。

彫りの職人と染めの職人のセンスと技術が揃ってはじめて手に取ることのできる、素晴らしい作品だと思います。

以下は、コーディネートのページでいくつかご紹介頂いているものです。どんな帯とあわせているのかしら、どうぞ雑誌のページをご覧ください。

76ページに掲載

「五三の桐」文様

桐紋は日本国の紋章でもあり、家紋としても広く普及している文様ですが、こうして細かく並ぶととても愛おしく感じます。こちらは見本染めです。初夏に可憐に咲く桐の花の「淡紫色」が良く似合っています。白地がくっきりとしている文様は、若々しく華やかな印象を与えてくれます。

(おあつらえ染め承ります)

76ページ掲載

「雪輪」文様

雑誌のお色とは随分違って見えますが、撮影頂いたのはこちらの反物です。

(染め上がりの反物、展示販売中です)

古来より愛されてきた雪輪。雪だから冬という季節のしばりはありません。雪によって冬を思わせる一方、涼を感じさせたり、浴衣から訪問着まで幅広く描かれてきました。江戸小紋でも人気の高い文様です。単衣の季節も袷の季節もお楽しみ頂けます。(紬の素材に染めています)

顕微鏡などない時代から、雪の結晶の形を「六つの花」と呼びました。先人たちの高い美意識に感動を覚えます。さらに、雪は豊年をもたらす縁起の良いモチーフでもあります。

78ページ掲載

「氷割」文様

水面にはった氷にミシミシとひびが入り、いよいよ春の訪れを感じさせる「氷割」。白い部分が多く軽やかな印象を与えてくれます。墨色とも焦げ茶ともつかない粋なお色で見本染めをご案内しています。涼やかさもあり、単衣にもおすすめの文様でもあります。

(お誂え染め承ります)

78ページ掲載

「竹の子づくし」文様

(染め上がりの反物、展示販売中です)

スクスクとまっすぐ育つ竹の子、どんなに厳しい環境でも芽を出すしなやかで強い生命力、竹の子たちのささやかな息遣いが感じられる心豊かなお着物です。

細かい点々で未来有望な可愛い筍(竹の子)をびっしりと描いた作品です。筍(竹の子)にふさわしい若竹色で染め上がっています。

当店では、一部の染め上がっている反物を除いて、柄とお色をお選び頂いて染めることからオーダーをお受けしています。

店内では、常時500パターンほどの色柄見本をご用意しています。お客様お一人お一人のご要望をお伺いして、お顔映りの良いお色選び、心トキメク物語を見つけて頂けますように、時間をかけて丁寧にお誂えをご案内しております。もちろん、伊勢型紙で職人さんが一枚一枚お染めする、伊勢型紙手付けの江戸小紋です。

お着物通の皆さまにも、お着物スタートの皆さまも、まずは見たり聞いたりご相談、どうぞぜひ遊びにいらして下さいませ。

素敵な出会いが結ばれますように!お目にかかれますのを楽しみにいたしております。

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