2020年9月29日
9/29(火)~10/3(土)
東京友禅作家作品(しゃれ帯)展
※期間中お仕立て無料!
本日は、手描き友禅作家「阿部信行」先生の作品をご紹介いたします。阿部先生は多くの賞を受賞された熟練・実力派の友禅作家さんです。
絵画美術にも造詣が深く、画家さんでもあり、寡黙で静かな手先から生まれる、繊細で奥の深い作品たちです。
作品の特徴は、繊細なローケツ染めを駆使して、丁寧に染められていることです。友禅のみならずローケツ染めを用いることで、奥行きや情緒が美しく描き出されます。ロウを何度も割ったり、色の変化を見守ったり、どこまでも手の込んだ、そして風情のある作品です。
*阿部先生の作品紹介は、当店では今回が最後となります。
前帯はどんな柄、お値段は?どうぞお気楽にお問合せ下さいますように!
《旅路》
どこかの旅で出会った古い町並み、その瓦屋根に魅入ってしまいます。
「屋根を見るとどんな人が住んでいるかわかるだよ」「まずは屋根をみなくちゃ」「屋根に守られてるのさ、家も人間も」映画化もされた小説“宇宙でいちばんあかるい屋根”の中で、謎の老婆“星ばあ”がそんなことを言っていました。なるほど、温かみのある古い瓦屋根の中には、ほっこりとした時間が流れていそうですね。
ハリのある紬地、地色は淡いグレーです。
《瓦散らし》
表参道では瓦屋根のお家を見つけるのはとっても難しいことですが、やっぱり屋根は瓦じゃなくちゃ!先の小説の“星ばあ”はきれいなえんじ色の瓦を主人公の少女にプレゼントしてくれます。お部屋に美しい瓦を一枚飾る。そんな気持ちが心にしみます。
淡いレモン色の紬地に染めています。
《鳥獣戯画》
動物を擬人化した日本最古の漫画とも言われる「鳥獣戯画」。まるで墨絵のような美しい仕上がり、ローケツの背景も、友禅の筆遣いも、阿部先生ならではの繊細さが伝わります。
伝統美を身に着ける、嬉しさと心地よさにうっとりするような帯です。黒地の塩瀬です。
兎好きの店主でございまして、身の回りには可愛いうさ子が多いのではありますが、鳥獣戯画のうさ子も、もちろん帯に描いてもらってます(*^^)v
《浜辺の景》
よしずの影からチラチラ見える瓦屋根。海辺の漁師町でしょうか。雨風に馴染んだよしずの風合い、海風のしみ込んだ瓦屋根の風情は、何とも言えぬ良き日の光景です。
ぜんまい入りの紬地に染めています。
《更紗》
こちらの更紗柄は阿部先生の定番の人気の作品です。ロウを割って染める、こういうことなんだなぁとシミジミと見入ってしまいます。手が込んでいるからこその、美しさ。長くご愛用頂ける作品です。
オリジナルの更紗柄、季節を問わずお召し頂ける、黒地の塩瀬の帯です。
実は、私の自前の着物ですが、このデザイン技法で染められたお着物を何年も前に衝動買いしてしまっております。ちょっとピンクが派手になってきてしまいましたが、それでも大事な宝物。おばあちゃんになっても、ふふふん♪と着てまいりたいと思います(*^^*)
見れば見るほど、身近にあればあるほど、時間を経て愛着の深まる作品、それが阿部先生の作品です。
長いお着物ライフの中で、飽きることなく、それどころか、歳月を経るほどに寄り添ってくれる作品でございます。
なかなか簡単にはお目にかかれない作品たち、今回が最後となるかと思いますので、どうぞぜひ、実物にも会いにいらして下さいませ。
今週は、店内華やかに、お会いできますのを楽しみにお待ちしております。
※事前確認ご希望の際は、まずはどうぞお気楽にご相談下さいませ。
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