2020年8月29日
本日ご紹介の江戸小紋文様は「キツネにアラレ」(^.^)
江戸小紋をあつらえよう!そう思われるキッカケは様々です。お茶をはじめた、お子様の卒入学式がある、着物が好き・・・。
まず、江戸小紋の代表的な柄として「鮫」「行儀」「通し」などの三役と呼ばれるものが思い浮かばれることと思います。三役は、お茶会や式典に大変重宝な柄であり、これまでも多くのご注文を頂戴してまいりました。
しかし実は江戸小紋には、植物や波などの自然文様、宝尽くしなど縁起物、身の回りの道具などまで、古くから無数の柄の型紙が作られていました。そのような楽しい柄を「いわれ小紋」と呼びます。
現在では各工房に現役で活躍する「いわれ小紋」の型紙は多くなくて、中でも動物モチーフのものは少ないのですが、その中の一つ「キツネとあられ」はファンタジックな魅力もある、愛らしい文様です。
ビヨ~ンと大きくして見てくださいね。「いや、かわいい!」きっとそう思って頂けるかな。パラパラとあられ舞う中、尻尾をたなびかせて駆け回るキツネさん。そんなに急いでどこへ行くのでしょう(^^;)
古来より、キツネは神様のお使いとして、お稲荷さんの狛犬になっていたりいたします。キツネは大事な穀物を守ってくれるのだそうで、庶民の守り神であるお稲荷さんにはキツネさんがどっしりと座ってくれています。キツネは古くから縁起の良いモチーフの一つなのです。
柄の大きさがわかるように、衿をつくってみました。店内には見本キレをご用意しておりますが、長さが足りず両衿をつくることができませんので、片衿の実物大です。
以前に、キツネ色でキツネさんを染めたいです!そうおっしゃられたお客様がありました。
キツネにあられを見て思い浮かべるのは、「キツネの嫁入り」。お天気雨のことをそう呼んだりしませんか?晴れてるのに雨が降る、なんか嘘みたいな雨。
どうやら、キツネ村のお嫁入行列を人間に見られないように雨を降らせたとか、花嫁の涙の複雑な意味をはかりかねてそう呼んだのだとも・・・。
キツネはいつもいたずら好き。そんなキツネを愛おしく思える、心豊かな大人でありますように!
※江戸小紋専門サイト「キツネにあられ」⇒こちらでご紹介しています。
そういえば、まもなく満月でございます。そして、今年の十五夜は10月1日。キツネはお月様にもご縁があって、月夜の晩にキツネが鳴くとツキを呼ぶのだそうです。
月のきれいな秋の夜、待ち遠しいことでございます。
さて、週末は都心でも35度36度が続きそうです。今年の夏の猛暑日は観測史上最多なのだとか・・・。
8月残り少なくなり、お疲れのたまる頃、どちら様も、どうかご自愛下さりお過ごしください。
日曜日・月曜日は定休日を頂戴いたします。お休み明けからは秋の新作のご案内も始めたいと思います。どうぞまた元気にお会い出来ますように。
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