2020年6月19日
久しぶりにしっかりと雨が降りました。紫陽花は嬉しそうですが、大雨被害がありませぬように!お住まいの地域はいかがでしょうか?
ただ今、真夏の綿麻きもの&伊勢型紙の浴衣展(~6/27まで)を開催しております。店内では涼やかに展示をしておりますが、ネットでもお買物頂けますので、ご遠方の方はどうぞお問合せ下さいませ。お値段なども、お気軽にお尋ね下さいますように!
さて、本日ご紹介いたしますのは、あこがれの「越後上布」です。
越後上布は、タテヨコ糸に手積みの苧麻(ちょま)を使用し、手で一つ一つ絣を括りイザリ機で(一反につきおよそ一年以上の期間をかけて)織り上げる、その技術は重要無形文化財にも指定されている、今では希少な夏の最高級麻着物です。
ということは、お値段も最高級なのでは・・・?と思うでしょ!?でも!今回ご紹介いたしますのは「古代越後上布」と呼ばれる越後上布です。
何が違うのかと申しますと、越後上布ではタテヨコともに苧麻の手積み糸ですが、古代越後上布ではタテ糸を紡績苧麻(機械紡績)のラミーに置き換えています。
何しろ気が遠くなるような作業を繰り返す手積み苧麻糸ですので、それだけでも随分と手間が省かれます。もちろん苧麻の特性はそのままに。
そして、手積み苧麻は手でつないでいくため糸がプツプツと切れてしまうのでイザリ機で織らなければなりませんが、ラミーを用いることで高機にかけることができます。
古代越後上布は、越後上布の特色を引き継いで、糸と織の効率化を図った織物といえます。その分、うんと身近になりました。さらに、今回の作品は縞柄です。小さな絣の作品に比べると、さらに身近に感じます。
とはいえ古代越後上布は、程よい加減で手積み苧麻糸を用いて手織りをすることで、味気ない機械織りとは一線を画す麻織りものです。もちろん、越後上布と同じく雪さらしを行います。
ヒンヤリとする肌ざわり、情緒たっぷりの縞柄、やわらかな質感、程よいハリ感、麻の吸湿発汗性を備え、ちぢみ織物にはないサラリとした風合い、心地よい満足感に浸れる夏のお着物です。お召しになるほどに、洗うほどに、肌に馴染む、丈夫で長いお付き合いのできるお着物です。
透け感たっぷりのすくい織の帯をコーディネートいたしました。秋草にトンボの舞う、のんびりとした情景が越後上布にぴったりのような気がしました。
おだやかな夏のひと時を、心豊かにお過ごし頂きたいです。
この春にため込んだストレスを、避暑地の風に預けましょうか?気持ちが解けると、ご飯が美味しく感じられる、そんな夏でありますように!
古代越後上布はタテ糸にラミー糸(紡績苧麻)を使用していますが、こちらは、タテヨコともにラミー糸を使用して織り上げた「越後上布」です。もちろん、糸をラミー糸に置き換えただけで、絣は伝統的な手括りで行います。微細な亀甲柄は充実感のみなぎる織りあがりです。
古代越後上布に比べると、ややハリ感が強く感じますが、その分スベスベとした触感を楽しめます。
汗をかく季節でも、何度も洗って何度も着用するほどに、愛着のわく夏の着物。決して使い捨てることなく、長い年月をずっと、毎夏の気の置けない相棒として、寄り添い続けてくれるお着物です。
愛らしいコーディネートに、秋草たちをお招きしました。
本日遊びに来てくださったお客様から、画像でみるよりも優しい色ね!とおっしゃって頂きました。そうなのです。どうしても画像ですと発色が良く見えてしまうのですが、ほわっとした柔らかい友禅の帯です。
この週末からは、県外へのお出かけも可能となりました。とはいえ心配は尽きませぬが、マスクに消毒準備して、そろりと夏の中へと足を踏み入れてまいりましょう。
明日の土曜日は梅雨の晴れ間となりそうです。久しぶりにお会いいたしませんか?(*^^*)
お目にかかれますのを楽しみにお待ちしております。
*通常営業しております*
火曜日~土曜日
11:00~(当面)18:00閉店
(ご予約不要です)
(時間外のご来店は事前予約承ります)
(日・月曜日:定休日)
お問い合わせはこちら