2020年3月20日
裏通りの桜の木はまだまだ先始め、ですが陽の当たる枝は桜色に色づき始めました。可愛い花が朗らかにほころび始める嬉しい朝でした。
それにしても先月からの新型コロナの影響なのか、いえそうではなくて当店に限ってこうなのか、お店はホントに困り果ててしまうほど静かです(-_-;)
昨夜は美容室に行ったのですが、名の知れた大きな美容室でも店内はガランとして、お客様が通常の半分ぐらいに減少しているのだそうです。
何だか2011年の3月を思い出しますね。あの時は私のお店もしばらくホントにどうしようかと思いました。
スタイリストさんはこの道30年超のベテランの美容師さんです。そう言うと彼女は、「いえね、たぶんあの時はまだ若かったんですよ、だから前を見て頑張ろう、きっと良くなるって思えたんですが、今回は気力もなくしてしまいそうで・・・もういいかな。って」鏡越しに力なく微笑まれてしまいました。
ちっぽけなわが身を労わり慎ましく暮らしていたら、いきなり辺りが暗闇に包まれて、厳しいですよね。震災の時よりも真っ暗で何も見えない・・・わかります。なんて。
そんなお話で寂しくなって裏通りの帰り道をトボトボ歩いていると、オープンテラスのカフェレストランからお食事を楽しまれている人たちの賑やかな笑い声が聞こえて来ました。
そうか、夜風が気持ち良い季節になったんだな。気分を楽にして、せめて小さな楽しみを見つけて過ごしていかねばな。
桜が咲きそろう頃には、桜たちが夜空の色さえ変えてくれるに違いない。力は気(木)に宿る(^^;)? そんなことをつらつら思う春でございます。
皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
風通ふ寝覚めの袖の花の香に
かをる枕の春の夜の夢(藤原俊成女)
そういえば思い出しました。あの震災の直後にも大野先生がいらして下さったのでした!大野先生は今回も変わらず元気ハツラツです(*^^)v
*3/24(火)~3/28(土)*
京の名工「大野信幸」江戸小紋作品展
詳細⇒こちら
こちらは大野先生オリジナルの「天目染め」の江戸小紋です。
最上級の抹茶茶碗に「耀変油滴天目(ようへんゆてきてんもく)茶碗」というのがあります。角度によって虹色に輝き「器の中に宇宙が見える」とも評されるものです。その世界観をを江戸小紋で表現できないかと、大野先生独自の工夫で、伊勢型紙を用いて挑戦した結果生まれた作品です。
画像の作品は、絵羽柄に割付をして、それぞれに江戸小紋の柄を染めています。江戸小紋の多彩な文様が広がる楽しい絵羽小紋ですが、よく見ると色んな色合いが散りばめられて不思議な感じ。
型付けをして焦げ茶色で地染めをした後に海藻の色糊を載せて蒸します。すると海藻の色糊が蒸し器の中で溶けて地色の焦げ茶と化学反応を起こし、赤青緑の色が散りばめられる、「やってみないとわからない」出来栄えが楽しい作品なのです。上手く行く時もあればそうでない時もあり試行錯誤を繰り返されたとのこと。蒸し器から出した時に、こうして満足できる仕上がりのものができると、それはとっても幸せ❣なのだそうです(*^^)v
左袖には紅葉
右袖や背中には桜花びら
上前や襟元を飾る笹の葉
絵羽柄ですが、江戸小紋の割付柄ですので、気軽なシーンでも名古屋帯をあわせて頂いて色々と着こなして頂けます。
実物を見ないとイマイチわかりづらい作品ですので、期間中どうぞお時間がありましたら会いにいらして下さいませ。意外にも可愛い作品だと思います(*^^*)
サイト内の商品は※お家でお品を見ることができる「お手元事前確認」のご案内は⇒詳細こちらクリック!を承っておりますが、催事中ブログ内でご紹介いたしますお品については、会期終了後までお待ち下さいませ。終了後にお手元確認のご案内をさせて頂きます。
さて、桜。週末は近くでのんびりお散歩なんかして過ごされる方も多いかと思いますが、満開はもう少し先。この連休は散り急ぐ桜に胸を痛めることなく、ゆっくりと散策をお楽しみ頂けるかと思います。気分転換が必要ですから、どうぞ小さな幸せ探しもお楽しみ下さいますように。
明日の土曜日も元気に通常営業いたします。メールやお電話でのお問合せもどうぞお気軽にお申しつけ下さいませ。
*3/24(火)~3/28(土)*
京の名工「大野信幸」江戸小紋作品展
詳細⇒こちら
<営業時間>
(しばらくの間午後6時閉店)
火・水 午前11:00~午後6:00
木・金・土 午前11:00~午後6:00
定休日:日曜日・月曜日
お問い合わせはこちら