2020年2月11日
気持ちの良い祝日です。早春と呼んでも良い時季になったかなと思いますが皆さまのところではいかがでしょうか。今週はいつもとはひと味違う店内でお迎えをいたしております。
今週は~2/15(土)まで
織一会展(結城と草木染め紬&大島紬)
開催いたしております!
連日にわたり、結城紬・大島紬・草木染めの紬を盛りだくさんにご案内をしております。お楽しみ頂いていますでしょうか?
その中から、本日はとても希少な作品をご紹介しようと思います。こんな機会でもなければご覧頂くこともできないレアな逸品!
夏結城紬(野村半平作)
苧麻(麻)が織り込まれた夏結城
本場結城紬とはタテヨコ真綿の手紬糸を地機で織り上げるという唯一無二の紬織物ですが、こちらの「夏結城」は横糸の20%に苧麻(ちょま)糸を使用しています(タテ糸には極細の真綿手紬糸)。苧麻とは丈夫でハリ感があり白い絹のような輝きが特徴で越後上布にも使われる麻糸のことです。もちろん地機で織られた作品です。
苧麻糸を用いているために本場結城紬の基準を満たしておらず証紙などは貼付されていませんが、ただ一人の職人さん「野村半平」さん(とそのご家族)が手掛けられる「夏結城」は、お着物通の皆さまの憧れの着物でございます。年間数反しか制作できない全て手仕事の作品を今回2点ご案内しています。
「夏結城紬」はいつ着るのか?
苧麻を織り込んでいるとはいえ真綿糸を用いている夏結城は、多くの地域では真夏の猛暑日にはちと暑いです。しかし単衣の季節には大活躍。麻の触感と軽い軽い真綿の触感は体温調節の難しい時期(5~6・7月、9~10月)に大変適しています。透け感があるようでも全く透けることはありませんので早めに単衣に着替えたい方にも大変に重宝いたします。
もうすでに夏結城をお召しになっているというお客様からは、ちょっと頑張ったお買い物でしたがこれほど重宝する大正解な着物はなくて、優しく包み込んでくれる軽さと程よい涼やかさは着心地も抜群!昨今の気候にはとても出番の多い着物になりました。と太鼓判です。お高いなと思うお着物はちゃんとそれ以上にリターンも大きく、何しろ活躍頻度も満足感も抜群なのです。夏結城、長くお着物を愛して行かれるお着物通さんへ!とっておきのお着物です。
墨色80亀甲飛び柄「夏結城」
肌ざわりの触感ばかりでなく、この細やかな亀甲柄も野村作品の魅力の一つです。結城の亀甲柄は絣の数が通常よりも多くて先端がキチンと尖っていることが特徴です。そのためにもちろん手数が多くなるのですが、清々しい亀甲柄は野村半平氏の遺志を継いで現在ご子息が手掛けておられます。
墨色のお着物は帯あわせも多彩で持っているととにかく便利なお着物になります。しかし一概に墨色と申しても風合いは多彩、そのために色目も違って見えたりいたします。それが真綿や苧麻のような、野趣感のある手紬糸をを地機で織り上げた柔らかな風合いの墨色は、やはり違います。単衣や夏こそ墨色、をお探しの方には、墨色に亀甲絣とっておきの「夏結城」をおススメしたいです。と書きながら・・・素敵な風合いに溜息が出て来てしまいます(^^;)
せっかくですので、結城紬の帯をあわせてみました!こんなことが出来るのも女将の特権(^^;)ですが、どうぞ実物を間近でお手に取ってご覧頂ければと思います。
9寸帯「網代」(本場結城紬)
夏結城紬「ブルーグレー無地」
こちらも同じ野村半平作の「夏結城紬」です。ブルーグレーの無地ですが、タテにスース―と縞柄にように見えます。実は、結城紬の糸はタテ糸の方が太いのです。通常は横糸の方が太くその方が早く織り上がります。結城はタテ糸が太いために織上がりには清々しいタテラインが強調されます。単なる無地とは違うそれもまた魅力なのでございます。
単衣の季節に清々しくお召し頂ける、こちらもまたとっておきの夏結城紬です。
ふわっふわの軽い結城紬の帯をあわせてみました。色々なお着物を試してこられた方にこそ味わって頂きたい、こんな世界がまだあったのだと感動の心地よさを体感して頂けるコーディネートでございます。
9寸帯「米絣」(本場結城紬)
今週いっぱい、ほっこりと優しい織物に囲まれてお店番をいたします。今週は春の陽気となりそうですね。ご見学もおしゃべりも大歓迎でございます。お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りくださいませ。お目にかかれますのを楽しみにお待ちしております。
また気になるお品がございましたらどうぞいつものようにお気軽にお問合せ下さい。
2/11(祝・火)~2/15(土)
織一会展(結城と草木染め紬&大島紬)
※期間中お仕立て代無料
お仕立て不要の場合は10%OFF
<営業時間>
火・水 午前11:00~午後6:00
木・金・土 午前11:00~午後7:00
定休日:日曜日・月曜日
お問い合わせはこちら