2020年1月31日
風の冷たい日でした。まだまだ冬なのですね。でも日差しは明るくてまもなく立春。週末でございます、お元気でお過ごしでしょうか。
本日も昨日に引き続き、江戸小紋に真綿の結城紬をコーディネートしてみました。昨日のコーデが気に入ってしまいまして、江戸小紋に結城の真綿ってとても素敵じゃない!なんてシミジミしております。なんだか病みつきになりそうです。
江戸小紋「角通し」×結城紬九寸帯「米絣」
お着物は納戸色の江戸小紋「極)角通し」文様です。角通しはフォーマルシーンにもお召し頂ける格のある柄ですが、この納戸色のおかげで普段にもお召しになりやすい風合いがいたします。多様なシーンで活躍するのが江戸小紋の醍醐味でもあり、だからこそ真綿の帯もほっこりと受け止めてくれるのですね。
帯は結城紬(地機)名古屋帯「米絣」です。
なんと「地機」です。職人さんが腰で張力を調整してタテ糸を織り込んでいく地機は、それゆえに高機とは異なる独特の風合いを持ちます。特に地機では細くて均一な良質の手紬糸の使用が条件となっていることから、とにかく軽くて締めやすく着崩れなし。何とも贅沢な逸品でございます。なるほど、どんな紬の帯とも確実に異なる締め心地がにわかに想像できます。
無地ではなく米印の絣が織り込まれています。希少となっている地機の職人の逸品です。これこそ手織りと思うと胸が熱くなります。
真綿糸を墨色で染めるとこれほどにも深い味わいを感じさせてくれるのですね。これはもう画像で見るよりもぜひ実物にお会い頂きたい作品です。
墨地の帯でしかも地機の結城の帯、幅広い着物コーディネートに活躍する帯であり手持ちの帯の中でもダントツに締めやすく、もしかすると一生のうちで最も出番の多い帯になるような気がします。
地機の結城紬の生産量が大きく減少を続けている中、大変に希少な作品でございます。
江戸小紋は西陣織の格のある袋帯をあわせると上品な気品を感じさせてくれます。一方でこうした帯をあわせると人の手の温もりのある奥深い情緒を感じさせてくれます。
お着物歴が長くなるほどに心の芯まで満たされたくなります。それはきっと伝統的な着物の文化には長い年月をかけて育まれた先人たちの営みの歴史が織り込まれているからかもしれません。味わいというのはやはり人が作り出すものなのかなと思うと、お着物でも帯でも、その営みの歴史に心を寄せずにはいられません。
昨日今日と江戸小紋に結城紬をコーディネートしてまいりまして、つくづくと改めてそんなことを考えてしまいました。
2/11(祝・火)~2/15(土)
織一会展(結城と草木染め紬&大島紬)
先発のお品たちがお店に到着しております。すでに、地機の結城紬のお着物は多彩にご紹介しております。
週明けは出張に参りますので期間中さらにお楽しみ頂けるお品を見つけてまいりたいと思いますが、まずは先発組からどうぞ味わって頂けましたら嬉しいです。
土曜日はお天気になりそうです。いよいよ2月のスタートです。いつものように気軽にお立ち寄りくださいませ。お待ちしております。
<営業時間>
2/4(火)仕入れ出張のため臨時休業
火・水 午前11:00~午後6:00
木・金・土 午前11:00~午後7:00
定休日:日曜日・月曜日
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