2020年1月14日
今年は記録的な暖冬だそうです。真冬にもかかわらず今日もお散歩日和なんてお取引様がおっしゃっていました。皆さまのお住まいのところではいかがでしょうか?
今週からは新年の新作をご紹介してまいろうと思います。
本日は、雪持ち文。
植物に雪が積もる様子を「雪持ち」とあらわすと、雪が積もってるね!なんて気軽に言うよりも、雪の静けさや冷たさが心にシーンと沁みてくるようで奥ゆかしい日本語の表現が嬉しく感じます。
友禅染め名古屋帯「雪持ち竹」
たわみては雪待つ竹の気色かな.(芭蕉)
本来まっすぐに背筋を伸ばす竹ですが、雪のせいでしょうか?たおやかにしなり雪を待ち構えていたようです。
静かに雪が降る。竹の枝葉はしなやかにしなり雪をたくわえます。やがて雪が溶けて枝が跳ね返る春を待つ。
季節を彩る自然の中で、生命力あふれる竹の清々しさを感じさせてくれる作品です。繊細な糸目のラインに生き生きとした葉っぱの色彩、風情のある情景でありながらどことなくモダンな印象もいたします。
※友禅染め名古屋帯「雪持ち竹」商品ページにご案内いたしました→こちら
本日は、昨年末に染め上がった新作江戸小紋にコーディネートしてみました。
若竹色の江戸小紋「竹の子づくし」
雪降る頃にはまだ地面の中の竹の子ですが、やがて雪持ちの竹が雪をはらう頃、あたたかな春が楽しみな優しい物語をつむぐコーディネートになりました。
「雪持ち竹」のデザインは雪の季節限定?なんて尋ねられることがございますが、竹は一年を通じて青々とした葉っぱを茂らせ天に向かって背筋を伸ばしています。雪持ちの竹の文様は、汗ばむ季節に清涼感をあたえてくれるデザインとして、単衣や夏の季節にも大変好まれる文様です。
本日ご紹介の帯は、真夏素材ではありませんが、単衣の季節には心地よくお召し頂ける素材です。雪の季節と単衣の季節、一年に二度お楽しみ頂ける帯です。
また「雪持ち竹」の文様は江戸小紋にもご用意しています。
実はこの文様を絽に染めて真夏にお召し下さっているお客様もございます。暑い季節にはそれはそれは爽やかで見た目にも大変美しい夏姿です。
※真夏の雪持ち文様~涼やか絽の江戸小紋⇒着姿たっぷりこちらにて
さて暖冬とはいえ、季節は冬。本当ならこれからしばらくは一年で最も寒さの厳しい季節でございます。油断は大敵。どちら様もどうぞ朝晩は暖かくしてお過ごし下さいますように。
そろそろ新作が揃います!お時間がありましたら、お気軽に遊びにいらして下さいませ。今週もお目にかかれますのを楽しみにお待ちしております。
<営業時間>
火・水 午前11:00~午後6:00
木・金・土 午前11:00~午後7:00
定休日:日曜日・月曜日
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