2019年12月3日
毎年、晩秋の日曜日には、ここ「神宮外苑いちょう並木」へ散歩にお出かけしています。
先日はどんよりとしたお天気でしたが大勢の方が散策にお出かけされていました。しかし、今年の銀杏並木、なんだか様子が変です。先っぽに葉っぱがなくてツンツンしてるし、緑の葉っぱがまだたくさんあるのに落葉してるし…どうやら、台風や長雨の影響のようで例年に比べるとスリムで朽葉の色濃い銀杏たちでした。
昨日の雨ではもう随分と落葉してしまったのかな…紅葉の最後を飾るといわれる銀杏黄葉、今年もいよいよ冬へと季節が進みます。
実は私ごとですが、亡き実母は大阪生まれでした。古い話ですが、母は大阪の都心で生まれ終戦間際に防空壕から脱出するまで大阪で幼き頃を過ごしました。そのため、銀杏が色づく季節になると、御堂筋の銀杏並木はそれはそれは立派なのだと聞かされてきました。数えきれないぐらい何度も何度も何十回も(^^;)そして毎度同じ思い出話つき…。
母の父(祖父)は戦前は大阪で商売を営んでおり、御堂筋にある取引先へ出向く際には度々母を連れて出かけたのだそうです。ある日「この銀杏の木の下でちょっと待っとき」と言われた母は、うずくまって銀杏の落ち葉を集めていました。しかし、あっちにもこっちにも銀杏の落ち葉。嬉しくなって、次の木へ次の木へと銀杏の落ち葉を拾ってトコトコ歩いて行ってしまいました。すると、もとの銀杏の木がどれなのか、さっぱりわからなくなり、ついに迷子になってしまったというお話。
東京暮らしが長くなった頃、上京した母と神宮外苑~東宮御所周辺をサイクリングしたことがありました。その記憶を描いてくれた母の遺作、この秋もまた自宅玄関に飾っています。
その後、母はどうやっておじいちゃんと再会できたのだっけ…聞きそびれたなぁとか、御堂筋の銀杏並木にも一緒に行ってあげれば良かったなぁとか、今更ながら、未だ見たことのない御堂筋の葉っぱたちにも想いを馳せてしまいます。。。
金色のちひさき鳥のかたちして
銀杏ちるなり夕日の丘に
(与謝野晶子)
外苑からテクテク歩いて表参道に戻ってまいりました。イルミネーション点灯後には通行禁止となる歩道橋ですが、今ならチャンスと登ってみました。するとなんとケヤキ並木はこんなにも赤く色づいていました。
お昼間も夜も、今年一番の豊かな彩りに満ちた表参道です。
今日は久しぶりのお客様や初めましてのお客様をお迎えして賑やかな一日でした。ちょうど点灯間近にお見送りをさせて頂きましたが、どうかな、皆さま楽しんで頂けたかな(*’ω’*)
しばらくお天気が続きそう。ちょっぴり暖かくてお出かけのしやすい冬の始まりです。
鮮やかな色合いに満ちた街へお散歩にいらっしゃいませんか?今週も、お目にかかれますのを楽しみにお待ちしております。
<営業時間・定休日>
火・水 午前11:00~午後6:00
木・金・土 午前11:00~午後7:00
定休日:日曜日・月曜日
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