2019年3月5日
貴重なポカポカ陽気です。皆さまこのお天気を有効にお過ごし頂けていますでしょうか?
今朝は開店時間を遅らせて、夏物の仕入れに行ってまいりました。だんだんと単衣や夏のことが身近に感じられるようになってまいりましたが、あれ?まだ桜にもお会いできていませんでしたね(^^;季節が巡るのが早くてちょっぴりワサワサしております。皆さまはいかがお過ごしでしょうか?
本日は、こんな珍しい江戸小紋をご紹介いたします。単衣の季節にもおすすめかなと思います。
新作江戸小紋「龍」(彫:内田勲 染:石塚幸生)
こちらの「龍」の柄は、通常おあつらえをご案内しております柄見本にはございませんが、毎年伊勢型紙の職人さんたちの新作型紙を染めてご紹介する、一点ものの江戸小紋の一つでございます。
彫師の内田勲さんは、江戸小紋「突き彫り」の熟練職人さんです。突き彫りは両手を巧みに操って細やかな柄を彫っていく技法で、良く見ると手彫りの味わい深い彫り口を感じることのできる作品です。こんな躍動的な龍を描けるのも突き彫りならではの作品です。
何しろ、江戸小紋は防染をしてから染める技法ですので、この白く色が入っていない部分が紙の彫られている部分、ということは何と!白い部分がとても多く、そこは全て紙のない空洞の部分ということであるわけで、何という繊細な型紙であるのかと驚くほどです。こんな型紙を彫るのも染めるのも、それは至難の業なのでございます。
龍って、実は神様なんです。ご存じでしたでしょうか?
水をつかさどる神、竜(龍)神。私たち人間も動植物も、この地球に生きるもの全て、水がないと生きて行かれません。龍神様は、雲や海や水にまつわるところに住んでいて、その大事な水を守ってくれています。でも、龍神様を怒らせてしまうと日照りが続いたり洪水になったりすると言い伝えられてきました。
ただ、近頃の地球では龍神様の力及ばぬことが増えてきてしまったような気がして・・・なんだか心配でございますが、それでも人の力ではどうにもならぬことを、きっと今日も見守っていてくれるに違いありません。
そういえば何十年も前の映画『ネバーエンディングストーリー』に登場する、あの「ファルコン」も龍だったような・・・あの頃、ファルコンのぬいぐるみが欲しいと思ったのに買わずじまいでした。もし今、ファルコンの抱き枕なんてあったら、きっと素敵な安眠ができそうなのに、もうどこにも売ってはいないのでしょうけど(^^;
コーディネートの帯は、「すくい織」の帯『雲』です。
単衣の季節にも心地よくお召し頂ける帯も、そろそろご紹介を始めます(*^^*)
明日はまた雨になりそうですが、こうしてゆっくりと春を育んでいくのでございます。どちら様も、どうぞ寒暖差やお天気にお気をつけて、春のご準備を始めて下さいますように。
◆「江戸小紋」のお誂えについて
当店では豊富な色×柄のお見本をご用意して「お誂え染め」を承っております。お見本はお顔うつりをお試し頂けるサイズでございますので、お一人お一人にお似合いになる色や柄をゆっくりご相談して、染めることからオーダーを承っております。
そのため通常は、染め+お仕立てにトータル約3カ月ほどを頂戴いたします。ご着用のご予定がお決まりでしたら、どうぞお早目にご相談下さいませ。
<営業時間>
火・水・木 午前11:00~午後6:00
金・土 午前11:00~午後7:00
(定休日:日曜日・月曜日)
営業時間内のご来店が難しい場合、時間外のご予約が可能な場合もございます。あらかじめ、どうぞご相談下さいませ。
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