2019年6月27日
じわりじわりと気温が上がってまいりました。梅雨のど真ん中、蒸し暑い日が続きます。暦はまもなく7月に入り、いよいよ夏着物の解禁でございます。
本日は、気軽なお稽古着や普段着にもお召し頂ける麻着物「近江ちぢみ」をコーディネートしてみました。
近江ちぢみは滋賀県の湖東地区にて室町時代より続く麻布の産地で制作されています。古くから麻のちぢみ織物というと「小千谷ちぢみ」が有名ですが、小千谷ちぢみと並ぶ伝統的な麻織物です。触れてみるとほとんどその差がわかりませんが、イメージとしては、やわらかな心地よさが特徴の小千谷、丈夫なシャリ感が心強い近江、そんな感じもいたします。
近江ちぢみ「くずし織」×秦荘八寸帯
ちぢみ織物の特徴であるしっかりとしたシボを感じます。手もみによるシボ加工は麻の固さを和らげて、「しぼ」の凸凹によって体から布がふわりと浮く、ちょうど良いシャリシャリとした肌触り心地よさが特徴です。
「くずし織」はタテヨコの縞がかわるがわる並ぶ網代模様のような織り目が特徴です。整然とならんでいるようで、奥行きのある立体感を感じさせてくれる文様です。
シンプルな織りですが、個人的にはなんだか好ましくてついつい目がいってしまいます。規則的にタテヨコのデザインが変化して、それが並ぶとこんなに美しい景色が生まれる、なんだかすごいって思います。ちぢみ織のシボのあるおかげで、ますます風合い豊かな大人の夏が過ごせそうです。
じゃかじゃか着て、じゃかじゃかお洗濯できるお着物には、気軽で使いまわしのよい麻の八寸帯を合わせて頂くと、とにかく気楽です。
秦荘本麻八寸帯
秦荘(はたしょう)帯は、同じく滋賀県湖東地区(近江)の麻帯です。
「白」の帯。天然麻の繊維感があり、漂白したような白ではありませんが、上布やちぢみなどの麻着物や透ける夏塩沢や夏大島、そして浴衣まで、夏の情緒たっぷりにコーディネート頂けます。汗ばむ季節だからこそ天然繊維に触れてみたくなります。
※近江ちぢみ(64,800円お仕立て別)
間もなくこちらにも雨がやって来そうです。すでに本降りの地域も多いようでございます、大雨になりやすい時期、どうぞどうかくれぐれもお気をつけてお過ごし下さいますように。
今週に入りのんびりとお店番をしております。夏のことばかりでなく、単衣や袷のお誂えなどもゆっくりご相談頂けます。お時間がありましたらどうぞお立ち寄りくださいませ。
お目にかかれますのを楽しみにいたしております。
<営業時間>
火・水・木 午前11:00~午後6:00
金・土 午前11:00~午後7:00
(定休日:日曜日・月曜日)
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