2019年6月18日
このところ梅雨がひと休み。気温が上がって夏を迎える心構えが少しずつできてきたのでしょうか?皆さまいかがお過ごしでしょう?
ただ今お店では~6/22(土)まで
綿・麻・自然布&伊勢型紙ゆかた展
本日は、期間中ご案内いたします、手織りの小千谷ちぢみのご紹介から始めようかなと思います。
「小千谷ちぢみ」は重要無形文化財の指定を受けた長い歴史のある伝統的工芸品で、夏の代名詞のようにその名を耳にする麻織物です。
苧麻糸を用いて絣をつくり、撚りのあるタテ糸を用いて織り上げた布を湯もみして「シボ」を出し、雪深い冬に「雪さらし」を行うという伝統的な技法が今も引き継がれています。
本日ご紹介いたしますのは、夏を大いにお楽しみ頂ける、清々しい色糸を用いた手織りの風合い豊かな作品たちです。
6月下旬~9月上旬のお召し物です。吸湿発汗に優れ清涼感たっぷりの小千谷ちぢみは、夏のお着物として、また浴衣がわりに、気軽にお召し頂けてご自宅でのお手入れも可能、夏の強い味方です。
ラベンダー色 飛び蛍
シュワシュワとしたシボの心地よさ、さらりとした麻の触感に、今年の夏のほんわかとした休日をどう過ごそうか?そんな明るい妄想が広がります。
織りのお着物で、ここまで美しいラベンダー色はなかなかお目にかかることができません。日差しを浴びるとますます透けて、幻想的でロマンティックな夏の景色が良く似合います。
あわせた帯は「厚司織(アッツゥシ織)」の八寸帯です。古くからアイヌの人々によって引き継がれてきた伝統工芸品で、オヒョウという木から取り出した繊維で作られた帯です。
とても地厚で丈夫な帯。最果ての地でもこうして地域に根差した原料を用いて織物が織られてきたのだと思うと、人の手技はなんと神秘的なのだろうとシミジミといたします。
草木染め「茜」を用いて糸を染めています。北の大地の恵みに夏を乗り切る勇気を頂けそうです。
空と水の色「矢絣」
こちらはタテ糸に140番手という極細の糸を用いています。一般的な糸よりもうんと細い糸、だから大変に軽くて着ている重みを感じることがなく「風の抜けが違います」(*^^*)
清々しいブルーの矢絣は何とも涼やかで、タテラインの粋なデザインも素敵です。夏のお着物としてお食事会やお出かけに目にも清々しく美しくお召し頂けます。
コーディネートには夏友禅名古屋帯「月下美人」をあわせてみました。風情たっぷりの大人の夏姿でございます。
140番手仕様の小千谷ちぢみは、こちらの色柄違いもご案内中です。巻いてある状態で比べると一目瞭然に他の麻織物の2/3ぐらいの細さです。その分軽くて、やっぱり「風の抜けが違います」
そして、期間中は出来る限り「伊勢型紙の浴衣」をご紹介してまいりたいと思います。
本日は、こちら「乱菊」文様
大胆に描かれた菊の模様はパぁ~と心が開かれるように笑顔が弾けそうです。
紺色と黄色、色の入る部分が逆転しています。型紙は同じなのに、紺色の方は防染糊を置かずに直接色糊で型付けしています。その分白地が多くて爽やかな清々しい涼感が魅力的です。
黄色は夏の色、元気の色です。伊勢型紙の浴衣は一色染めなので大胆な文様でもどことなく上品な夏着物に見えます。浴衣スタイル・着物スタイル、お出かけ場所にあわせて夏をお楽しみ下さい。
「厚司織(アッツゥシ織)」の八寸帯、浴衣にも似合います(*^^*)
もちろんお手持ちの半巾帯や気軽な夏帯いろいろコーディネートを想像してみて下さいね。
さて、朝から夏の着物を着ているのですが、少し騒ぐと額に汗(^^;) もうそんな季節なのですね。
なので皆さまも、決して無理をなさってはなりませぬよう。6月も間もなく下旬へと突入する頃でございます。気温が高い日にはちゃっかり夏の着物にお着がえ下さいませ。
何しろ、思えば皆さまはいつだって、お仕事も家事もあれもこれも十分無理して頑張っているのだから、お着物ライフの幸せの近道へは、どうぞのんびりお気楽にいらして下さいますように。
今週は店内を色とりどりに飾っております。ご見学やご相談もお気軽に、お会いできますのを楽しみにお待ち申し上げております。
※どれも一点ものですので、ブログ掲載のお品の中に気になる出会いがありましたらどうぞお問合せ下さいませ
6/22(土)まで
綿・麻・自然布&伊勢型紙ゆかた展
<営業時間>
火・水・木 午前11:00~午後6:00
金・土 午前11:00~午後7:00
(定休日:日曜日・月曜日)
お問い合わせはこちら