「お召」は、先練り先染めの糸に強く撚りをかけ織り上げる、シャリシャリとしたシボの立つ織物です。江戸幕府第11代将軍・徳川家斉が好んでお召しになったことから名づけられています。
白鷹(しらたか)お召は、山形県白鷹町を産地とする伝統的工芸品です。白鷹町は、米沢・長井と並び「置賜(おいたま)地方」と呼ばれ、古くから地域の特質を生かした絹織物の産地です。
三百有余年も前から養蚕が盛な地域である白鷹町、白鷹織の名が知られるようになったのは米沢藩主上杉鷹山公の産業振興対策によるものです。その後明治期より伝統的な「板締め絣技法」で糸を染織することでより緻密な絣模様を実現しました。平成20年に板締染織の技法は山形県の指定無形文化財に認定されました。
「お召風」の織物が増える昨今ですが、伝統的な「白鷹お召」は、先練りによる糸づくり、板締めによる染織、高機での織に至るまで、すべて熟練した手仕事の技法で制作されます。織り上がった後にお湯に浸すことで心地よいシボを感じる柔らかな風合いが特徴の白鷹お召、独特の趣や肌ざわり、作品の豊かな味わい、比べようもない充実感に包みこまれるお着物です。
板締め絣の技法は日本でここにしかない染色技法です。板締め絣による白鷹お召の制作工房は現在2軒のみとなり、制作に半年以上を要する希少な作品の一つです。
特に「単衣」でのご着用がおススメです。単衣の時期の長くなる近年には、肌ざわりの滑らかさとシャリ感の心地よさを長い期間お楽しみ頂けることと思います。
「百亀甲絣」は、反物の端から端までに百個の亀甲絣が織り出されています。板締め絣だからこその繊細な文様、縁起の良い亀甲を細やかな織絣でご堪能頂けます。
明るいグレーベージュの色合いは、帯のコーディネートも多彩で、シックになり過ぎない淡い色調、ご年代を問わず末永くお楽しみ頂けます。
表示価格に、お仕立て代・ガード加工などは含まれておりません。
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