2021年10月6日
「フランス縞」江戸小紋のおあつらえの中でも人気の高い文様です。
ゆるやかな曲線の束がところどころで交差しながら、どこまでも続く。ゆっくりと留まることなく流れ続ける、柔らかなせせらぎのごとく、たおやかな文様です。
大変人気の柄でもあり、これまでも色々なお色でお染めしてまいりました。袷・単衣・絽、季節を通じてご注文の多い文様です。
誰がどうして名付けたのか「フランス縞」。
当店のフランス縞は、現在2タイプの文様をご用意しております。一つは、点であらわした錐彫りのフランス縞。もう一つは滑らかな線であらわした縞彫りのフランス縞です。
元祖フランス縞は、伊勢型紙「縞彫り」の人間国宝児玉博氏(1992没)の彫った縞彫りの型が由来です。フランス縞の名称はその児玉氏が名付けたとも、その美しさに魅せられた宇野千代さんが名付けたとも言い伝えられています。真偽のほど定かではありませんが、フランス人形の波打つ髪のようでもあり、ゆったりとしたセーヌ川の流れのようでもあり、フランスと名付けられた時からずっと美しいドレスをまとう様な風合い豊かな文様として、愛され続けています。
錐彫り(点で描いた)フランス縞
縞彫り(線で描いた)フランス縞
錐彫り(点)のフランス縞は柔らかく馴染んで優しい印象に、縞彫り(線)のフランス縞は清々しい爽やかな印象に。皆さまはどちらがお好みでしょうか?
パステル調のお色味からシックで粋なお色目まで、これまで大変に多くのお色を染めてまいりました。色が違うと印象もまるで異なります。お客様の個性を気持ちよく引き立てる文様でもあるフランス縞は、鮫や行儀などの三役についで、カジュアルシーンからフォーマルシーンまでコーディネートのしやすい文様でもあります。
※錐彫り(点)の「フランス縞」江戸小紋専門サイトでは⇒こちらクリック
※縞彫り(線)の「フランス縞」は、お値段などお気軽にお問合せ下さい。
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当店の江戸小紋は(一部の反物を除き)お色と柄をご指定頂いてからお染する「おあつらえ江戸小紋」です。
そのため、店内見本にご用意のない色×柄の組み合わせは、反物に染めてしまう前に「お試し染め」(詳細⇒こちらクリックでご案内)というサービスをご用意しています。
※染めに1か月~2カ月、お仕立ては1に月半ほど頂戴しております。
『江戸小紋のおあつらえ』いろいろ、何なりと、どうぞお気軽にお申しつけ下さいませ。
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