2021年10月8日
特に着用予定があるわけではないけれど、いつかは江戸小紋の王道「鮫」を染めて持っておきたい!そんなお話をとってもたくさんお聞きいたします。
そこで、やはり一番人気の江戸小紋の文様「鮫」文様について、ご紹介いたいます。
江戸小紋は武士の裃(かみしも)に由来し、鮫柄は、紀州徳川藩の定め柄でありました。そのため、江戸小紋三役の一つ、現在でも格のある文様として、各種の式典やお茶席などにも人気の文様であります。
当店でご案内しております「鮫」文様は3タイプございます。
※比較がしやすいように、染め見本はサーモンピンク色に染めていますが、濃い紫や墨色~淡い綺麗な色まで、お好みやお顔移りにあわせて、多彩なお色でご注文を頂いています。
柄の大きさで、画像下から「並」「中」「極」と呼んでいますが、並べてみると一目瞭然!おわかりになりますでしょうか?
柄が細かくなるほどに、光沢が増す美しい文様「鮫」。紋を入れて卒入学式やお茶席、ご結婚式などのフォーマルなお席にお召しになる方の約半数の方が「鮫」の柄をお選びにならています。
こちらが「極」
お母様から譲り受けた江戸小紋が「鮫」です。なんてお話も良くお聞きしますが、江戸小紋の文様を多くは知らないけれど、鮫は知ってます!とのお声も聴かれるほど、古くから愛された柄でもあります。
この美しい光沢は、どんな柄にも勝ることのできない、極の鮫ならではの輝きです。
こちらは「中」
極ほどの細やかさはないものの、こちらも紋を入れてお召しになる方も多くいらっしゃいます。でも、お食事会や観劇などにもお出かけされたいという方には、紋なしがおすすめです。もちろん「極」でも紋なしでお召しになる方も大変多くなっています。
縫い紋ですと、お仕立て上がってからあとでも入れることができますので、紋についてはあまり神経質になられませぬように。
こちらは「並」
大柄な鮫柄は、ちょっぴり粋な感じもいたします。濃い色で染めて八掛を別の色になさったりする方もあり、カジュアルな装いにもおすすめの柄です。お色次第で、粋にも可愛らしくもなり、フォーマル感が強くない分、多彩なコーディネートも楽しめます。
それでいて、実は裃柄!お茶に招かれたり、イザという時に大変重宝いたします。
江戸小紋の型紙は、文様が微細になるほどに、型紙の送りの幅が狭くなります。つまり、一反を染めるのに、型紙を送る回数が多くなります。また、ち密な柄であるほど、型付けには高度な熟練の技術が必要になります。「極」の型紙と「並」の型紙では、型紙の送りの幅は倍近く違ってきます。
※極鮫~江戸小紋の魅力⇒極鮫~江戸小紋の魅力 | 表参道 染一会 (someichie.com)
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当店の江戸小紋は(一部の反物を除き)お色と柄をご指定頂いてからお染する「おあつらえ江戸小紋」です。
そのため、店内見本にご用意のない色×柄の組み合わせは、反物に染めてしまう前に「お試し染め」(詳細⇒こちら)というサービスをご用意しています。
※染めに1か月~2カ月、お仕立ては1に月半ほど頂戴しております。
『江戸小紋のおあつらえ』いろいろ、何なりと、どうぞお気軽にお申しつけ下さいませ。
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