2021年10月5日
さて本日は、秋の代表選手「菊」模様の中から、「むじな菊」文様の江戸小紋柄をご紹介しようと思います。
「むじな菊」は、思わず撫ぜ撫ぜしたくなるような、ふかふかの動物の毛を模した文様で、江戸小紋の中でもとても人気の柄です。
考えてみれば、びっしりと咲き誇った菊の花びらを見て、むじな(アナグマ)の毛を思い浮かべるなんて、現代人には想像もつかないことかもしれませんが、野山に暮らす動物も自由に咲き誇る草花も、古くはもっと身近に、私たちと共存していた証なのかな?なんて思ったりして。
ちょっぴり秋色を感じさせてくれる「むじな菊」。
菊は秋冬というイメージがありますが、江戸小紋文様では、季節に縛られることなくお召し頂けます。それでも、秋冬には季節をまとうような心地よさを感じて頂けるのではないかな、と思います。
単衣仕立てでも、袷仕立てでも、お召しになる季節にあわせて、心地よくよりそう文様です。
また、「むじな菊」には、こんなユニークで愛らしいデザインもございます。
むじな菊文様(地型)
華やかな「浅葱色(あさぎいろ)」(ターコイズ)色でお見本を染めています。
この型紙は「地型」といって、ターコイズ色に染まっている部分(柄の輪郭の部分)の型紙の紙が彫り残されています。大胆な文様でありながら、大変繊細な型紙を用いて染めています。
白地が多くて大胆な文様ですので、単衣や夏にも好まれる文様です。
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当店の江戸小紋は(一部の反物を除き)お色と柄をご指定頂いてからお染する「おあつらえ江戸小紋」です。
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