2021年10月6日
江戸小紋「お召十」文様は、鮫や行儀などの文様についで、ご注文の多い文様の一つでもあります。
「お召十」は、十字と点が規則正しく交互に並んだ文様で、徳川家の定め小紋であった文様です。その出自から、江戸小紋ではフォーマルなお席(お茶席や卒入学式など)にもおススメの文様とされて、紋を入れる方もあります。
それでも、十字と点が星空のように愛らしく感じられることから、フォーマル仕様のみならず、お好みの染め帯などをコーディネート頂いて、お食事会や楽しいお出かけにもお召しになりやすい文様です。柄行がハッキリしていますので、若々しさも感じさせてくれるのも嬉しい文様です。
淡いラベンダー色の爽やかなお召十
藍紺色のシックなお召十
画像はどちらも店内でご用意しております見本キレです。反物でのご案内はございませんので、お好みのお色で「おあつらえ染め」を承っております。
そもそも「召」という漢字は「刀」の下に「口」と書き、刀は神の宿る神聖なもの、口はそれを受けるという意味があり「召」は神様のお告げ?的な意味合いがあるのだそうで、だから「御」をつけて「御召(おめし)」なのですね。
そういえば、「米の飯より思し(おぼし)召し」ということわざがあります。「ご馳走を頂くのは嬉しいけれど、その気持ちの方がずっと嬉しい」という意味。形のないものや、人の気持ちが伝わり難い世の中ですが、年を重ねても素直な気持ちに感謝できる、柔らかい大人でありたいものでございます。
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当店の江戸小紋は(一部の反物を除き)お色と柄をご指定頂いてからお染する「おあつらえ江戸小紋」です。
そのため、店内見本にご用意のない色×柄の組み合わせは、反物に染めてしまう前に「お試し染め」(詳細⇒こちらクリックでご案内)というサービスをご用意しています。
※染めに1か月~2カ月、お仕立ては1に月半ほど頂戴しております。
『江戸小紋のおあつらえ』いろいろ、何なりと、お気軽にお申しつけ下さいませ。
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